【動画】ばってん荒川さん、秘蔵音声で復活 生い立ちや秘話、CD化へ

 「お米(よね)ばあちゃん」役で知られた熊本市出身のタレント、ばってん荒川=本名米嵜一馬(よねざき・かずま)=さんが2006年10月に69歳で亡くなり、まもなく15年。約30年前に自らの生い立ちなどを語った秘蔵音声が昨年秋に見つかり、所属事務所のマネジャーだった沢柳則明さん(72)が収録したCDと歩みを振り返る冊子のセットを計画し、クラウドファンディング(CF)で資金を募っている。伝説の喜劇芸人が今、よみがえる-。

ばってん荒川さんの秘蔵音声(制作中のCDの一部)と写真(編成・三笘真理子)

 熊本弁丸出し、軽妙な動作ととぼけた殺し文句などで人気を博したお米ばあちゃん。沢柳さんは1980年、マネジャーとして荒川さんに出会った。冗舌な舞台での姿と異なり、「シャイな性格で、自分自身を語ることはなかった」。マスコミの取材に対しても「先生、こうですな」と沢柳さんが確認し、荒川さんが「うん」と答えるのが常だったという。

 昨年10月、沢柳さんはかつてテレビ番組の音響を担当していた知人と出くわし、お蔵入りしていた48分間の未公開音源が見つかったことを知らされた。

 テープを聴いて驚いた。あの無口だった荒川さんが力強く、そしてよどみなく語り続けていたからだ。

 「熊本弁ば入れて(歌を)うとおてよかなって、(作曲家に)注文付けました」と、15万枚を売り上げたヒット曲「火の国一代」の秘話を披露。「九州弁の歌を残していきたい(途中略)というのが夢ですばってん」と締めていた。

 がんで痩せ細り、復帰がかなわなかった晩年の記憶が濃い沢柳さんには、その元気な語り口が何よりうれしかった。新型コロナウイルスの感染拡大で、沢柳さんの事務所の仕事も激減。そんな中で声を聞いていると「私たちにエールや人生のヒントを与えてくれているように感じた」。

 沢柳さんは今年10月22日の没後15年に向け、CFで得た資金を元にCDと冊子の制作を目指すことにした。

IKKOさん「大ファンでした」

 冊子には、ばってん荒川さんと関係のあった多くの著名人がコメントを寄せた。松村邦洋さん、山本譲二さん、島津亜矢さん、潮谷義子前熊本県知事…。

 タレントで美容家のIKKOさんは「番組をみつけると必ずチャンネルを合わせるほど大ファンでした。それは私のこころの目線にいつもいつも寄り添ってくれているような気がしていたからだと思います」と書いた。

 沢柳さんは最近、荒川さんのこんな言葉をよく思い出す。

 「幸福はあなたの笑顔から、人生は舞台、あなたが主役。苦しか時も、よか時もある。それが生きるということ」

 (竹次稔)

 クラウドファンディングの概要 CFの目標額は300万円、受け付けは10月26日まで。6000円の資金提供の返礼品として、12月上旬をめどにCD2枚と冊子が送られる。問い合わせは沢柳企画=092(732)7184。

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