不祥事、地元支援にほころび…自民「魔の3回生」正念場

 31日投開票の衆院選で試練を迎えているのが、2012年に初当選した当選3回の自民前職だ。今回は、12年を含め直近3回の選挙のような追い風は吹いておらず、地力が問われる。不祥事が多く「魔の3回生」ともやゆされる世代。戦いを勝ち抜き、レッテルを剥がすことができるか-。

 「宮崎のために、日本のために、2倍、3倍、働いてまいりたい」。衆院選が公示された19日、宮崎1区に立候補した武井俊輔氏は、宮崎市内で開かれた出陣式でこう訴えた。

 6月、公設秘書が運転し、武井氏が同乗する車が衝突事故を起こし、立ち去ろうとしていたことが発覚。車は車検が切れていた。事態を重く見た自民党宮崎県連は武井氏の公認申請を見送り、「選挙では積極的に支援を呼び掛けない」と異例の自主判断を表明した。

 だが、党本部はおわび行脚を続けた武井氏の公認を決定。出陣式に出席した県連幹部も一転して武井氏の支援を明言した。約270団体から推薦も集まり、表向き不祥事の影響は小さいように映る。だが、別の県連幹部は「実動部隊となる県議や市議の動きが見えない」と話し、挙党態勢のほころびをなお不安視する。

 福岡4区に立候補した宮内秀樹氏は昨年、高速道の施工不良問題に絡み、工事を請け負った業者に口利きをしたのではないかと国会で追及を受けた。

 宮内氏は否定し、騒動は沈静化。しかし、19年の福岡県知事選などを巡って対立した地元県議らとの間にはしこりが残る。17年の前回選挙は次点に5万票以上の差で圧勝。今回も着実に支持を固めているが、宮内氏は「風は吹いてきているが、まだ順風か逆風か判断できない。世論の変化を見守りたい」と慎重姿勢だ。

 自民は、当時の民主党から政権を奪還した12年の衆院選で119人の新人を当選させた。その後の14年と17年選挙は支持率の高い安倍政権下で行われており、党関係者は「楽な戦いしか経験していない3回生の選挙地盤はもろい」と指摘する。加えてこの間、12年初当選組は失言やパワハラ、金銭トラブルなど不祥事に事欠かず、落選や辞職した者も少なくない。

 「気を付けよう、暗い夜道と3回生。忘れないでくれよ」。麻生太郎副総裁は14日、麻生派の会合でこう述べ、引き締めを図った。

 その麻生派に属する福岡1区の井上貴博氏は16日、福岡市で報道陣から3回生としての認識を問われ「一人一人の質は高くなっている」と力説。「結果で見せていけばいいことだと思っている」と、自分たちに着せられた汚名の返上を誓った。

 (佐伯浩之、床波昌雄、塩入雄一郎)

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