【特派員オンライン】日中の民主主義 北京・坂本信博

 「老婆」は妻、「手紙」はトイレットペーパー、「真面目」は正体、そして「九州」は中国全土。日本語と同じ文字でも、意味は異なる中国語がある。一方で、文学や温泉、有名など同じ意味の漢字も少なくない。

 「民主主義」と「人権」も辞書の上では日中で同義だ。ただ、中国で政治や人権問題の取材をしていると、この二つの言葉が放つイメージが日本の感覚とは違うように感じる-。そんな疑問を中国人の友人に投げかけてみたら「民主主義は、人民を大切にすること。人権は、生活ができてそれなりの自由があること。そんな感覚かも。日本ではどう?」と尋ねられた。

 「国民が選挙運動の時だけ耳当たりの良いスローガンを聞かされて優遇され、選挙後は何も言えず疎外される。これは真の民主主義ではない」。今月中旬、中国の議会制度を巡る会議で習近平国家主席がこんな演説をした。中国の民主主義はどうなのかと思う前に、日本の状況を考えずにいられなかった。

 北京の在中国日本大使館で20日から、衆院選の在外公館投票が始まった。日本の民主主義を信じたい。祈りに似た思いを込めて、一票を投じた。

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