衆院選立候補者の横顔…福岡9、10区

 衆院選の福岡8~11区には計13人が立候補した。生い立ちやこれまでの歩み、人柄、出馬への思いなどの「横顔」を、8・11区と9・10区に分けて紹介する。 (届け出順)

 福岡9区

戦争のない世界求め

真島省三氏(58)共産元職

真島省三氏

 科学技術がいくら発達してもなぜ貧困、戦争をなくせないのか。技術の最先端を扱う九州工業大に在学中の率直な思いだった。社会の仕組みを変えたら、平和な世界をつくることができると確信し、20歳で共産党に入党した。

 長崎県佐世保市出身。親や親戚たち戦争を知る世代は体験を通して反戦を語るが、目の前に大きな米軍基地がある現実に、子ども心に疑問を感じ戦争のない世界を求めてきた。

 この2年間、事務所に若い人たちが訪ねてくるという。「新自由主義の行き詰まりから、党に従来と違うイメージを持ってくれているのを感じる」。9区唯一の野党候補として、政権批判票の受け皿を目指す。

「地元へ恩返し」胸に

三原朝彦氏(74)自民前職

三原朝彦氏

 「地元への恩返しを胸に、次期を(議員生活の)集大成にしたい」。穏やかな表情と裏腹に、力強い言葉で意気込みを語った。

 初当選は1986年。古希を過ぎ、“引退”の2文字も頭をよぎった。それでも出馬を決断したのは、新型コロナ禍で苦しむ地域経済を目の当たりにしたから。「次世代へのつなぎ役を果たしたい」。北九州市の響灘沖で進む洋上風力発電事業が軌道に乗れば、後進に道を譲るつもりだ。

 趣味は登山。夢はアフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ登頂だ。71歳の時、残り500メートルで断念した苦い思い出がある。「死ぬまでには登りたい」。いまだ衰えぬ自慢の体力で、選挙戦を駆け抜ける覚悟だ。

直接聞いた地域課題

緒方林太郎氏(48)無所属元職

緒方林太郎氏

 この4年間で2千回を超えるつじ立ちや地域回りを行い、市民から直接課題を聞いてきた。「北九州の課題は全国の縮図」。経済、医療、外交など日本が抱える問題の根本には人口減少、少子化があると考える。

 前回の落選後は「記憶がない」ほど落ち込んだという。一市民として街を歩いたとき、周囲から掛けられた温かい言葉が、政治活動再開を後押しした。

 外交官と政治家としての活動を貫くのは、「公」に貢献したいという思いだ。「次の世代に誇らしい日本を引き継ぎたい」と話す。

 3期目を目指し精力的に活動する日々だが、「ぼーっとする時間も必要な人間」。海を眺めてリフレッシュし、また街を歩く。

 

 福岡10区

「つながり力」大切に

城井崇氏(48)立民前職

城井崇氏

 母子家庭で育ち、大学時代にその母を亡くした。家庭教師やガードマンのアルバイトで生活費を稼ぎ、周囲の支えもあって卒業。「人様に恩返ししよう」と24歳で政治の道を志した。

 2003年に衆院初当選。3期目の19年、大学入学共通テストへの英語民間試験導入の問題点を国会でただし、導入断念に追い込んだと自負する。「現場の声が政策を変えた。大きな成果になった」

 どんな人にも柔和な物腰で接する姿勢は、議員になっても変わらない。若き日の素朴な志を忘れまいと「素志貫徹」が信条。人との「つながり力」を大切にし、早朝のつじ立ちも続ける。趣味は35年以上続ける和太鼓。

法制度づくりに自信

西田主税氏(59)維新新人

西田主税氏

 農家の次男に生まれた。母がリヤカーに積んだ野菜を売り歩いて生計を立てる貧しい子ども時代を過ごし、「雑草魂」が培われた。人を救えるような仕事がしたいと、公害の救済措置などを担う環境庁(現環境省)へ入庁。オゾン層保護法の策定や環境基本計画の閣議決定に関わり、国際復興開発銀行など海外機関にも出向した。

 行政と政治家の役割は、法制度づくりと考える。省庁間の協議や政治家への根回しなど、公務員時代の知識と経験から効率的でスピード感のある制度策定ができると自負する。

 好きな言葉は「冒険しない者は何も得ない」。趣味は自宅の畑や山での季節の野菜作りや果樹栽培。

弱い立場の人のため

山本幸三氏(73)自民前職

山本幸三氏

 大胆な金融緩和や財政出動を持論とし、安倍政権の経済政策アベノミクス」を仕掛けたことを、8期までで最も印象深い仕事に挙げる。岸田政権の経済政策を「アベノミクスの発展継承路線」と位置付け、岸田派副会長として、その立案をリードする覚悟だ。

 小学生の頃、「所得倍増計画」を論じる池田勇人首相の姿をテレビで見て、政治家に憧れた。38歳で大蔵省を辞め、政界へ。母親の「世のため人のため、役に立つ人に」の口癖を胸に、「弱い立場の人のため」に働くことを信条とする。

 トレードマークの赤のネクタイは自宅に100本以上。新型コロナ禍で会合が減り、趣味のアルゼンチンタンゴで足腰を鍛えた。

理不尽な政治変える

大西啓雅氏(51)無所属新人

大西啓雅氏

 「底辺にいる人の代表として出馬した」。多種多様な業種の現場で汗をかいてきた自負が、言葉からにじむ。頑張った分だけ報われる社会にしたい。そんな思いを胸に、徒手空拳で初めての選挙戦に挑む。

 行橋市出身。高校卒業後、板金塗装工、トラック運転手など数多くの仕事を経験した。職場で権力闘争に巻き込まれるなど、社会の理不尽さを目の当たりにした。派閥争いする自民党政権を見て「政治も同じだ」と強く感じた。「変えなければいけない」。立候補に迷いはなかった。

 好きな言葉は「志」と「正義」。趣味はスポーツジムで汗を流すこと。「何事も健康が一番ですから」と柔和な表情を見せた。

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