さらばホークスの「24」 長谷川、最後は魂のヘッド

 ◇ソフトバンク2-2日本ハム(21日、ペイペイドーム)

 最後まで長谷川は「仕事人」だった。0-0の七回1死二塁、松田の代打で入った4409度目の打席。“引退試合”のイメージとはほど遠い。緊迫した場面で一塁へのゴロに歯を食いしばって走り、頭から思い切り滑り込んだ。

 「伊藤投手は気合の入った球を投げてくれた。最後は真剣に(勝負を)やって、僕も出し尽くしました」。二走のデスパイネを三塁に進めたが判定はアウト。泥だらけのユニホームでベンチに戻った長谷川はレガースを思い切りたたきつけた。

 闘志は仲間に伝わった。直後に甲斐が2ラン。険しい表情だった長谷川が一転、今度は涙にくれた。セレモニー後は仲間の手で胴上げされてまた涙だ。「悔いはありません。一生懸命やりました。バットもたくさん振りました」

 引退決断後に心境の変化があった。「野球を見ることが楽しくなった」。全身全霊で白球と向き合い突き詰めてきた。だからこそ、以前は自身不在の1軍戦は見る気になれなかったが、求道者は新たな形で野球と向き合おうとしている。

 2013年に球団記録のシーズン198安打で首位打者に輝いた後は、右足首の故障に苦しみ続けた。「引退会見では順風満帆な野球人生ではなかったと言いましたが、きょう一日を通して考えが変わりました。訂正します。長谷川勇也のプロ野球生活は多くの方々に支えられ、順風満帆の野球人生でした」。ホークス一筋15年のバットマンは全ての人への感謝を胸に刻み込んで、現役の幕を下ろした。

 (山田孝人)

関連記事

PR

PR