橋本0.017差で世界体操「銀」 渾身の鉄棒で逆転ならず 悔しさを糧に

◆世界体操・男子個人総合決勝(22日・北九州市立総合体育館)

 逆転勝利の願いを込めた渾身(こんしん)のガッツポーズも思いは届かなかった。最終種目の鉄棒。橋本大輝(順大)のスコアは金メダルを取った東京五輪の種目別を上回る15・133点を出したが、張博恒に0・017点届かなかった。「率直に彼がすごかった。完璧な演技だった。彼が世界一」。五輪に出場しなかった1歳上の新たなライバルを素直にたたえた。

 内村航平(ジョイカル)=長崎県諫早市出身=に続いて日本人2人目となる五輪と世界選手権での個人総合優勝はお預けになった。「世界選手権も勝ってこそ真のチャンピオン」と位置づけて臨んだが、二つの金メダルを勝ち取った五輪後、地元などでの表彰に加え、大学の大会にも出場。納得のいく練習量を積むことはできなかった。

 2種目目のあん馬で「集中力を欠いた」と落下。フロアにたたきつけられると一瞬、うずくまった。「調整力のなさに気付いた。(内村)航平さんのすごさを感じた」と、どんなときも自分の演技を貫き、五輪と世界選手権で計8連覇した元王者の偉大さを感じた。

 鉄棒で勢い余って両足が前に出た着地も「自分の弱さが出た」と反省する。それでも、あん馬の後の4種目は大きなミスなく演技し、最後まで見せ場をつくったのは五輪王者の意地だった。

 23日からの種目別決勝には4種目出場予定。「ライバルがいて強くなれる。新たに頑張る理由が見つかった」。まだ20歳。0・017点差で逃した優勝も成長の糧になる。 (末継智章)

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