世界体操、南が床運動「銀」 初出場で1位と僅差、次は「一番輝けるように」

 最後の着地を決めると、南は四方の観客に手を振った。金メダルとわずか0・034点差。「びびった演技をするより、思い切り攻めようと。少し悔しいけど、率直にやりきった」と初出場での表彰台に頬が緩んだ。

 会場の北九州市と関門海峡を挟んで隣り合う山口県下関市出身。演技中に観客席にいた家族を見つけ「一番見てほしかった場面」と胸を躍らせた。F難度のルドルフハーフを決めると、躍動感のある演技で波に乗った。

 下関国際高を卒業するまで故郷で打ち込んだトランポリンで空中感覚が培われた。床運動のスペシャリストとして鉄棒の内村、跳馬の米倉と1枠を巡る東京五輪代表争いを演じていたが、5月に右ふくらはぎを痛めた。東京五輪はテレビで観戦。「悔しかった分、世界選手権では完璧な演技で優勝したくなった」と気持ちに火が付いた。

 けがの影響や不慣れな中国製の器具だったため今回は自重したが、過去にはG難度のリ・ジョンソンを冒頭に成功させている。さらに半分ひねりを加えたH難度のリ・ジョンソンハーフにも挑戦中で、国際大会で成功すれば「ミナミ」の名がつく可能性もある。

 「リ・ジョンソンハーフをもっと完璧に決めて、誰にも負けない選手になる。一番輝けるように頑張りたい」。一輝の名の通り、次は最高に輝くメダルを取りに行く。 (末継智章)

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