票はほしいが、「カラー」は敬遠…つかず離れずの野党共闘

 衆院選(31日投開票)は野党共闘の成否が情勢を左右する様相が強まっている。九州でも野党の候補者一本化で自民党と互角の戦いに持ち込んでいる選挙区が増加。ただ、立憲民主党などは擁立を見送った共産党票を得たい一方で、「共産に近づけば離れる票もある」とのジレンマも。選挙戦終盤に向け、微妙な距離感で成り立つ共闘がどこまで深まるかが焦点となる。

 選挙戦で唯一の日曜日となった24日午後。福岡市・天神の警固公園に福岡1~3区の立民の候補者が並び立った。立民、国民民主、両党を支持する連合福岡の合同演説会。連合福岡の会長は「立民、国民の力を合わせて与党の議席を減らそう」と結集を呼び掛けた。2、3区に候補者を擁立しなかった共産関係者の姿はなかった。

 共産票は各選挙区に2万票程度とされ、激戦区ではその行方が勝敗を占う。一方で、連合内には労働運動を巡って対立してきた共産への抵抗感も根強く、「共産関係者と一緒に並んだら応援できない」(福岡県の民間労組幹部)との声も聞かれる。共産との共闘を前面に出せば、保守層が離れるリスクもはらむ。

 福岡県内の11選挙区のうち、共闘する野党が候補者を一本化したのは6選挙区。自民前職と激戦を展開する福岡10区の立民前職は19日夜、北九州市で開いた出発式で「共産からも政策が同じ所は力を合わせようとお話をいただいた」。前回は僅差で自民前職に敗れて比例復活。共産候補と合わせた野党の得票は自民を上回っていた。今回は共産が擁立を見送り、票の上積みに期待する。

 2016年の参院選から野党共闘に取り組む熊本。立民熊本県連の鎌田聡代表は23日、熊本2区で共産新人の街宣車に立った。共産の小池晃書記局長と並び「お互いに力を合わせて頑張ろう」と激励したが、演説後すぐに車上から降り、小池氏の演説を見届けると、「時間がない」と足早に立ち去った。距離感に腐心する。

 長崎では、国民と共産が競合する1区以外の3選挙区で立民に一本化。立民、国民、社民の県組織は「実質的に推薦以上の協力」と結束を強調するが、市民団体が共産を含めた野党4党に呼び掛けた共通政策の合意は実現しなかった。

 野党候補が一本化されても、当落線上を行き来する立民の候補者は少なくない。立民の関係者は「共産票が自民に流れることはない。政権批判票は集約される」と語った。

 (華山哲幸、松本紗菜子、岡部由佳里)

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