ヨネクラ信じて米倉「銀」 地元福岡で「攻めた演技」

 自身の名が付く技を信じた。1本目。満席に近い観衆の前で米倉がヨネクラ(伸身カサマツ2回半ひねり)を成功させた。わずかに着地ではねたものの15・000の高得点。2本の平均点で1位にわずかに0・050点だけ届かなかったが、家族が見守る中で「地元で攻めた演技ができて誇りに思う」と胸を張った。

 「空中で回転してもひねっても、頭と足の位置はつかんでいる」という空中感覚は赤ちゃんの時から養われていた。父の信彦さんも祖父も体操経験者。1歳で高さ1・5メートルの柱を登り、1メートル強のたんすから父の胸をめがけて飛びついて遊んだ。

 五輪を夢見ながらも6種目ではなかなか結果を残せなかったが、福岡大で他の種目の練習を済ませた後、「時間つぶしで」跳馬に没頭するうちにヨネクラを成功。新技に自身の名が付いたことでスペシャリストとしての自信と自負が高まった。

 7月の代表合宿。1枠を巡る東京五輪の種目別個人枠代表を争った内村航平に声を掛けられた。「なんであれだけヨネクラを失敗せずにできるのか気になったから、千回以上見た。いいときは手のつく位置が前すぎないね」。感覚頼りだった米倉は「僕より分かっている」と驚いた。

 2024年のパリ五輪では種目別の個人枠がなくなる可能性もあり、床運動にも力を入れる考えだが「跳馬で金メダルに取り組む選手になる」。今後は2本目にヨー2より難度が高いリ・セグァンに挑戦する計画もある。つかめなかった頂点へ、さらなる高みを目指す。 (末継智章)

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