短い秋から厳冬の見通し 燃料高騰で懐も凍える冬

 短い秋の後に、厳しい冬がやってくるかも-。九州北部の10月は気温の移り変わりが激しく、「大気の状態は夏から一気に冬になった」(福岡管区気象台)。あすから11月。今冬は異常気象をもたらす「ラニーニャ現象」の発生が見込まれ、寒気が流れ込みやすい状態が予想される。燃料価格の高騰が続いており、懐も凍える冬になりそうだ。

 10月上旬は各地で観測史上最高気温を記録。大分県日田市では3日に35・7度の猛暑日となり、30度以上の真夏日は10月で15日連続に達した。一転して、中旬以降は各地で冷え込んだ。同月の最も暑い日の最高気温と最も寒い日の最低気温を比較すると、熊本市24・4度差▽佐賀市23・4度差▽大分市22・3度差▽福岡市21・4度差-と各地で20度以上開いた。

 気象台によると、暑さの要因は(1)フィリピン付近の対流活動が活発化(2)上昇した空気が高気圧を強める(3)偏西風が平年より北側を流れ暖かい空気に覆われた-ことで安定した晴れの日が多い状態が続いた。

 来年1月にかけて予想される寒さは、南米沖の海面水温が低くなり、世界的に異常気象を引き起こす「ラニーニャ現象」がポイントになる。(1)海面水温が高いインドネシア付近で積乱雲が多発(2)押し上げられた偏西風が日本付近では南下(3)冷たいシベリア高気圧が張り出して西日本を中心に冷たい空気が流れ込む-と考えられる。

 気温は11月は「ほぼ平年並み」、12月と来年1月は「平年並みか低い」と予報し、担当者は「冬らしい冬になり、寒さが厳しくなる時期もある」。日本気象協会九州支社の松井渉気象予報士は「ラニーニャの影響がどの程度かまだ予測は難しい」としつつ「秋らしい期間は短く、11月は次第に冬の足音が聞こえてくるのではないか」と話す。

 今冬は原油価格の高騰を受けてガソリンや灯油の値段が上がる見込み。影響を受ける電力・ガス各社も12月の料金値上げを発表した。「電力需給が過去10年で最も厳しくなる」(経済産業省)との見通しもあり、冷え込みに神経をとがらせる日々が待ち受ける。

 (梅沢平)

福岡県の天気予報

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