選挙の神様、衆院選を語る「岸田政権は小渕型」「立民は新茶に」

 久米晃・元自民党事務局長インタビュー

【東京ウオッチ】  衆院選で自民、公明両党が堅調さを示す一方、立憲民主党は惨敗し、野党共闘に課題を残した。与野党とも重鎮、ベテランが苦戦し、世代交代も印象付けられた。背景には何があったのか。長らく自民党本部で事務局長を務め、永田町で「選挙の神様」と呼ばれる選挙・政治アドバイザーの久米晃氏(67)に聞いた。

 -自民党が単独で絶対安定多数の261議席を維持した。評価は。

 「前回、自民党は284議席取ったけど、今回は259議席に減りました。261議席は追加公認を含んでいるから、実際は25議席減です。菅義偉政権で支持率ががた落ちしていたことから考えると、よく盛り返したと思います。野党が統一候補を立てた中で、最小限の減少にとどめたと言えるのではないでしょうか」

 「4年前の衆院選での野党候補の得票を足し算すれば、自民党候補を上回る選挙区が64ありました。野党もこの数字を前提に共闘で動きました。でも、共産党が条件を出し過ぎたせいで、国民民主党や連合が逃げてしまった。前回のように条件闘争をせずに共産党が一方的に引けばよかったのに、解散直前まで条件闘争で引っ張ったがために失った票も多かった。そのことが自民党に有利に働いたと思います」

当選者にバラを付ける岸田首相

自民堅調の背景 安倍、菅路線の転換求め

 -岸田政権への期待の表れなのか。

 「岸田政権が発足した時の報道各社の世論調査を見ると、政権交代は望まないが、安倍政権の転換を求める声が目立った。安倍政権の継承を望む人は2割程度という調査もありました。極端な言い方をすれば、安倍政権は敵と味方を分け、数の力で押し切る政治でした。岸田政権は丁寧で寛容な政治、そして『聞く力』など安倍政権と正反対のことを掲げています。国民が求めるものとマッチしているのでしょう」

 「選挙期間中に世代交代論が盛り上がったわけでもないのに、与党では自民党の甘利明幹事長をはじめ、安倍政権下で何となく古い自民党的体質を持っていると思われた人たちが苦戦しました。野党も安倍、菅政権に対抗する論陣を張った立憲民主党の枝野幸男代表が接戦になり、辻元清美氏も落選した。安倍、菅政権と背中合わせに見えたのでしょう。今までの政治からの転換を国民が望んだと言えると思います」

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