取材規制批判受け改善?北京五輪会場を公開 国内メディア向け一転

 【北京・坂本信博】来年2月に開幕する北京冬季五輪の大会組織委員会は10日、スピードスケートの競技会場「国家速滑館」を海外メディアに公開した。北京五輪を巡っては、中国外国人記者クラブ(FCCC)が「取材活動が妨げられている」と批判する声明を公表。米国も中国側に改善を求めていた。国際オリンピック委員会(IOC)からも改善要請を受け、海外メディアの取材機会を増やす姿勢を示したとみられる。

 国家速滑館は2008年の北京五輪の会場跡地に建設。温室効果ガス排出量を大幅に抑えて製氷できるリンクを備え、施設運営部門の幹部は「地球温暖化対策に取り組む中国の象徴となる施設だ」と胸を張った。

 北京冬季五輪の聖火到着イベントや記者会見はこれまで、国内メディア向けが中心だった。イベント直前に新型コロナウイルスの検査を求めたり、取材できる海外メディアを指定したりして、外国人記者の取材は事実上制限されていた。

 今月に入ってFCCCが声明を出し、米国務省のプライス報道官も4日に「安全で自由な報道を保障するよう中国当局者に促す」と表明。中国外務省の汪文斌副報道局長は5日、「報道の自由に名を借り中国と北京五輪をおとしめることに反対する」と反発していた。

 IOCなどによると、今後は外国人記者の取材機会を増やす方針。新疆ウイグル自治区の人権問題などを巡って五輪に政府関係者を出席させない「外交ボイコット」論が国際社会でくすぶる中、歓迎ムードを醸成する狙いもあるようだ。

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