交通量微減でも渋滞緩和に効果 コロナで偶然証明、福岡国道事務所

 たとえ減少率が1割に満たなくても、交通量の減少がもたらす渋滞緩和効果は大きい-。国土交通省福岡国道事務所(福岡市)が、昨年春の新型コロナウイルス緊急事態宣言期間中の交通データを分析したところ、こんな結果が出た。普段のピーク時には時速10キロ程度でしか進まない春吉交差点(同市中央区)では、倍の速度で進んでいた。外出自粛で車の往来が減ったコロナ禍で偶然得られたデータが、交通量と渋滞の相関関係を裏付けた格好だ。同事務所などは渋滞緩和策の社会実験を実施中で、データ結果を示して広く参加を呼び掛けている。

 同事務所は、国道に設けたシステムで日常的に車の交通量や速度を計測。慢性的に渋滞する市内の交差点8カ所について、1回目の宣言期間中の2020年4月8日~5月14日のデータを、新型コロナウイルス流行前の19年3月~20年2月と比較した。交通量は10%未満の減少だったが、各地点とも、少なくとも1方向で車両の平均速度が時速20キロを超えた。

 国体道路の春吉交差点では、朝夕のピーク時の平均交通量が876台と流行前の937台から約7%減。すると、博多方面の平均速度は平日朝に2・5キロアップの20・6キロ、平日夕は10・2キロアップの20・6キロと改善した。天神方面は平日朝が4・9キロアップの18・5キロ、平日夕は4・1キロアップの12・0キロだった。

 渋滞緩和を巡っては、同事務所や行政機関などが「福岡県交通渋滞対策協議会」を設立。電車、バス、自転車通勤や時差出勤などで集めたポイントで特典が付く事業で、19日まではポイント3倍の社会実験を実施している。福岡市の天神地区の渋滞緩和策「フリンジパーキング」の利用も実験対象。天神周辺部の立体駐車場3カ所のいずれかに車を止め、天神中心部の市観光案内所で手続きすると、駐車料金が原則最大500円となり、駐車場付近までのバス片道乗車券を人数分もらえる。

 こうした渋滞対策に協力するかどうかは効果次第という側面があった。同事務所は「効果の裏付けはできた。社会実験を機に一人一人に交通手段を見直してもらいたい」と話す。 (小川俊一)

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