線虫で膵臓がん特定にも成功 九大発ベンチャー、22年実用化へ前進

 体長約1ミリの線虫の嗅覚を活用したがん検査を手掛ける九州大発のベンチャー企業「HIROTSUバイオサイエンス」(東京)は16日、早期発見が難しい膵臓(すいぞう)がんを特定する検査法を開発したと発表した。同社は2022年中に膵臓がんの検査サービスを提供する計画を掲げており、実用化に向けて前進した形だ。

 同社は、がん患者の尿のにおいに引き寄せられる線虫の特性を利用した検査サービスを20年に実用化。膵臓がん患者の尿も検出できることを確認したが、がんの種類までは特定できていなかった。

 同社は線虫の嗅覚に関わる遺伝子を解析。膵臓がん患者の尿のにおいにだけ反応する遺伝子を特定した。この遺伝子の機能を失わせることで、他のがんと膵臓がんを識別できる線虫をつくりだした。実験では、膵臓がん患者の尿を検出する確率は100%、膵臓がんと別のがんを識別する確率は91%だったという。

 膵臓がんは、がんで4番目に死者数が多く、早期から他の臓器に転移して悪化しやすい。同社の広津崇亮社長は「早期膵臓がんの発見は世界中の課題。実用化できる日が近づいている」と語った。 (石田剛)

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