被爆2世の6割「不安」 自身の健康や子孫への影響 被団協が初の全国調査

 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)は22日、被爆2世を対象にした初の全国実態調査の報告書を発表した。放射線の影響などの不安や悩みがある人は約6割に上り、自身だけでなく被爆3世の子どもの健康を不安視する声も相次いだ。

 調査は2016年11月~17年7月、国や自治体への要求に反映させる目的で、各地の被爆者団体などを通じて調査票約1万7500枚を配布。3417人から有効回答が寄せられた。

 被爆2世として不安や悩みが「ある」とした人のうち、最も多かったのは「自分の健康・放射線の影響」で78・6%に達した。父母の健康問題や子への放射線の影響を挙げる人も多く、放射線による健康不安が世代を超える悩みとなっている実情が浮かび上がった。

 国が実施する無料健康診断については、51・3%が「受診していない」と回答。そのうち、勤務先で健診を受診する人など約5割は「受ける必要がない」と答え、約4割は制度の存在を知らなかった。国や自治体への要望では「医療費助成」「被爆2世の健康手帳の発行」が挙がった。

 被爆2世としての意識は78・8%が「ある」と回答。ただ、被爆体験の継承など取り組みたい活動が「ある」とした人が32・4%にとどまったのに対し、「ない」が55・5%に上り、体験の伝承に課題も見えた。

 記者会見した被団協の木戸季市事務局長は「(時間の経過で)原爆被害は苦しみや不安が消えるのではなく、だんだん膨らむものだと強く感じた」と語った。 (山下真)

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