渋滞解消、切り札は鉄軌道?

 「ウチナータイム」という言葉をご存じだろうか。飲み会や会合が予定通りに始まらない沖縄独特の時間感覚を指す言葉だ。

 良く言えばおおらか、悪く言えばルーズな県民性を表しているのだが、仕方がない面もあると感じている。交通渋滞が半端ではなく、車やバスを使うと到着時間が読めないからだ。

 那覇市中心部から約25キロ離れた沖縄市まで、普段は車で40分程度。一度ラッシュに巻き込まれ、2時間近くかかったことがある。予定に遅れないためには余裕を持って出発するしかないが、取材が立て込んだときはなかなか難しい。

 全国道路・街路交通情勢調査(2015年度)によると、那覇市の平日混雑時の自動車平均時速は10・8キロ。東京23区(14・6キロ)や大阪市(15・3キロ)よりも遅かった。鉄軌道は那覇近郊を走るモノレール以外になく、住民の車依存度が高いことや観光客のレンタカー利用が激しい渋滞につながっているという。

 行政や政治が何もしていないわけではない。県は10月、那覇市と本島北部の名護市を結ぶ鉄軌道の導入を目指し、プロモーションビデオを制作。先の衆院選では「鉄軌道を導入し、通勤圏・生活圏を拡大する」と訴える候補者もいた。

 鉄道ができれば便利になるとは思うが、事業費約6千億円との試算もあり、採算性を考えると簡単ではなさそうだ。私は渋滞に慣れてきたのか、ウチナータイムが身に付き始めたのか、最近はあまりイライラしなくなった。 (野村創)

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