フリーになった…最初は新幹線の予約もできなかった HKT48・OG座談会㊤

植木南央、田中菜津美、山本茉央座談会(上)

 26日に活動開始10周年を迎えるHKT48。その歴史の中で何人もの卒業生がグループを巣立ち、それぞれの人生を歩んでいる。グループが一つの節目を迎える中、無我夢中で走った日々をどう見つめるのか。福岡を中心にタレント活動を続ける1期生の田中菜津美(21)、東京に拠点を移しアパレルブランドを手掛ける1期生の植木南央(24)、今も別のアイドルグループの一員としてステージに立つドラフト1期生・山本茉央(25)が「あの頃」を振り返る。卒業して初めて実感した「選抜」よりも大切なものとは-。 (古川泰裕)※取材は10月30日

 -お久しぶりです。卒業後はどうされていましたか?

 山本「茉央、芸能界も辞めようと思って化粧品売り場で働いていました」

 植木「販売員をしていたんだ」

 田中「面接にめっちゃ落ちまくったという(笑)」

 植木「え? 落ちたの?」

 山本「そう(笑)」

 -販売員さんだったの?

 山本「普通に接客して販売して、みたいな。アルバイトをいろいろやりました」

 田中「カフェ以外も?」

 山本「カフェ以外に天ぷら店もやったし」

 植木「でも、めっちゃいい経験じゃない? 社会を知らないもん、私たち」

 田中「確かに。バイトをしたことがないから」

 植木「私も卒業してから気付いたんですけど、敬語が使えないんですよ。普通に目上の方に対して『了解です』とか『了解しました』が敬語だと思っていたけど、『かしこまりました』か『承知致しました』が正しくて。それが使えなくて苦戦しました」

 田中「すごく分かる。私たちは(HKT48在籍時)スケジュールをもらったときに『了解しました』って返すっていう決まりだったから」

 植木「染みついとるっちゃんね」

 田中「そう。『了解です』が正しいって思って、ずっと使ってきた」

 植木「しかも南央たちってさ、スタッフさんとこういう(仕事の)関係やけど、一応仲良くっていうか『うまくやっていこう』って感じやけんさ、ため口というかお互いにいじり合うこともあるやん。でも普通の社会じゃ、そんなことないじゃないですか。だからため口を織り交ぜる癖が抜けなくて」

 田中「『なるほどねー』とか言っちゃう」

 植木「私、相づちが『うん』なんですよ」

 山本「確かに。でも、そっちの方が親近感がわくじゃないですか」

 田中「でも握手会の癖がついっちゃっているよね。おじさんのファンに対して、ため口でいいんだと思っちゃって」

 植木「そっちの方が、大人の人もうれしいと思ってしゃべっちゃうんだよね」

卒業の決め手は「同期がいなかった」こと 「留学」は…

 -良くも悪くも…

 植木「本当、良くも悪くも。衝撃やったわ。『了解しました』は」

 田中「みんな多分、卒業してから最初にぶつかる壁じゃない? あ、何も常識がないって」

 山本「そうなっちゃう。今までいろいろと(スタッフが)やってくれていたんだなって」

 植木「ファンの人も『みんな言ってよ』って感じじゃない? みんな、そんな常識があったなら教えてよ!って(笑)」

 田中「でもHKTにいたら堅苦しい方がファンが増えないこともあるから、そこも難しいですよね」

 -今だから言える卒業理由は。

 山本「ドラフト1期生で1人だったから…。『3期生とほぼ同期』とは言われていたけど、実際はそうじゃないと思ったし、どんどん苦しくなってきて…」

 植木「相談する人もね」

 山本「そう。3期生に相談しても違うし…」

 田中「仲が良くても状況が違うもんね」

 山本「そうです。『仲が良い』の中身が違うし。集まろう、ってなっても3期は3期で集まるし…。どうしようってなって、じゃあ卒業して、1人で…みたいな。で、ゴルフをしようと思って」

 -同期がいなかったということは大きな決め手になった?

 山本「最後はなりましたね。たまってたまって『やめよう!』ってなりました」

 -そんな陽気な感じだったかどうかは分からないけど、大変だったんだね。

 田中「チームに(同期が)2人だけっていうのもだいぶきつかったけど、全体を通して1人だもんね。そりゃあ寂しいよね」

 植木「なんていうか、ちょっと弱いというか、強くいけなかったり寂しかったりする茉央みたいな子が、卒業を決めるのは割と『スパッ』てしとる。逆に強そうなメンバーが卒業をずっと悩んでいて」

 田中「分かる。この世界ってそうかも。茉央みたいなタイプって決断は早いよね」

 山本「年齢も21歳とかだったから。もし25歳で辞めるってなったら『何するんやろう?』ってなって。売れていなかったら何をしているんだろうって考えたとき、卒業して社会を経験しようと思って」

 田中「でも茉央ちゃんって留学するって言って辞めたけど…」

 山本「それは…旅行には行きました(笑)」

 田中「旅行だけ行って」

 植木「あ、旅行留学?」

HKT48時代の山本茉央

 -アイドルの卒業理由「留学」は完全には信じてはいけないというジンクスがあるらしい。

 植木「あっはは(笑)」

 田中「専門学校と留学は信じるな、ですね(笑)」

 山本「それです(笑)」

 田中「でも、そのときは(留学に)行こうって思っていたんだよね」

 山本「行こうかなと思っていて」

 植木「卒業してみないと、実際には分からないよね。どれだけ考えても、実際に卒業してみないと見えてくるものが現実的じゃないから」

 田中「卒業発表後に言った通りになっているのって若ちゃん(若田部遥)と、ゆりや姉さん(井上由莉耶)と、ちーちゃん(穴井千尋)くらい?」

 山本「まりりさん(山田麻莉奈)も」

 植木「あ、まりりも」

 -まりりさんは本当に宣言通り声優の道へ。

 田中「あれは気持ち良い辞め方だった。大変そうだったけど」

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