被災・朝倉の小河内区「行政区解散」 住民戻らず集落の再建困難

 2017年の九州豪雨で被災し、昨年4月まで被災者生活再建支援法に基づく「長期避難世帯」に認定されていた福岡県朝倉市杷木松末(ますえ)の小河内(こごうち)区が、住民が戻らず再建が困難になったことが24日、分かった。同区は25日、行政区を取りまとめる同市に「来年3月末で解散してほしい」という趣旨を説明する。市は住民の意向を確認の上、方針を決める。解散が決まれば九州豪雨の被災地で初。被災地での生活再建の難しさが浮き彫りになった。

 同市内には、地域清掃や市の広報紙の配布などコミュニティー活動に携わる行政区が232ある。その一つの小河内区は豪雨で近くの赤谷川が氾濫し、家が流されるなど被害に遭った。県は18年10月、二次災害の恐れがあるとして、17世帯50人を長期避難世帯に認定した。

 同区には豪雨後に砂防ダム1基が完成、もう1基の建設も進んでいるため、民家を建てる土地が減った。昨年4月に長期避難は解除されたが、戻って生活しているのは1世帯だけ。残りの世帯は行政区外に自宅を再建したり、親戚宅で暮らしたりしているという。

 「解散」については、今春に開かれた区の定例会で決まった。市は「地域の意見を尊重する」としており、今後、同区の廃止の手続きを進め、近くの区への合併などを検討するとみられる。

 中村亨区会長(59)は「みんなで集落に戻りたいが、それぞれの生活があるので仕方がない。残念に思う」と語った。

 長期避難世帯に認定された市内6地区のうち、小河内を含む解除された4地区内で、避難先から戻ったのは10月末時点で4世帯にとどまる。

 (西田昌矢)

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