4年半、やっと娘に報告できる…北九州の高2自殺「いじめが原因」認めた判決

 北九州市内の私立高2年の女子生徒=当時(16)=が2017年4月に自殺したのはいじめが原因だったとして、両親が、学校での災害共済給付制度を運営する日本スポーツ振興センター(東京)に死亡見舞金の支払いを求めた訴訟の判決で、福岡地裁(立川毅裁判長)は25日、「自殺はいじめが主な原因」と認め、請求通り2800万円の支払いを命じた。

 この問題を巡っては、福岡県の再調査委員会が、同級生によるいじめを認定した一方、「自殺は複合的な要因が考えられ、いじめが主原因とは断定できない」と判断。学校側や両親は死亡見舞金を請求したが、センターは調査結果を踏まえて不支給とし、両親側が昨年11月に提訴していた。

 判決は、同級生4人が終業式で女子生徒を外して写真を撮ったことや、自殺する1週間前に昼食を一緒に食べなかったことなど、16年11月ごろから、約半年間に起きた出来事をいじめと位置付け「疎外感や孤立感が高まっていたと推認される」と言及。自殺の直前に同級生に送った「私に何かあったらあんたたちのせい」とのメッセージは「学校生活に絶望感を募らせ、いじめへの抗議を示すため」と認めた。

 一方、県再調査委が複合要因として挙げた家庭問題や部活動の悩みは「自殺の原因となったとは考えられない」と判断した。

 センターは「判決内容を精査し、適切に対応してまいりたい」とコメントした。

第三者委、再調査委、提訴…「もどかしかった」

 「娘がいなくなって4年半。きょう、やっと原因が分かって本当によかった」

 亡くなる1週間前、桜並木の中でほほ笑む娘を撮影した。その写真とともに、記者会見に臨んだ父親(44)は声を詰まらせた。

 道のりは長かった。娘の死から1年以上たった2018年6月、学校が設置した第三者調査委員会はいじめを認定した一方、自殺との因果関係を否定。19年8月、福岡県の再調査委員会はさらに一歩踏み込んだものの、いじめが主原因とまでは断定せず。「ものすごく、もどかしかった」

 娘が亡くなった原因は一つ、と、提訴に踏み切った。娘が自殺の直前に同級生に送ったメッセージを見るたびに、命日に訪ねてくれる娘の友人たちの話を聞くたびに、その思いは強まった。「いじめが主たる原因」と書かれた判決文。「やっと、娘に報告できるかな」と話した。

 (吉田真紀)

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