局長会10億円政治流用指示 日本郵便、カレンダー問題96人処分

 全国の郵便局長が日本郵便の経費で購入されたカレンダーを自民党参院議員の後援会員らに配布した問題を巡り、日本郵便は26日、小規模局の局長らでつくる任意団体「全国郵便局長会」(全特)がカレンダー配布を指示し、一部の局長がこれに従っていたとする内部調査の結果を発表した。「会社(日本郵便)として政治活動をしているかのような誤解を生じさせる不適切な指示があった」として、全特の役員などを務める局長ら96人を訓戒や注意、報酬減額の処分とした。

 処分の内訳は全特の末武晃会長を含む各地区代表の統括局長90人が訓戒や注意の懲戒処分。地方支社長6人は管理・監督責任を問い、訓戒や月額報酬10%減額(1カ月)の処分にした。経営陣の責任などは親会社の日本郵政が調査している。

 日本郵便は西日本新聞の報道などを受けて、全特の役員を含む約千人に聞き取り調査を実施。全特は各地方局長会を通じ、カレンダーを後援会員らに配布するよう統括局長にメールで指示し、調査対象とした223人の統括局長のうち4割がこの指示をさらに配下の局長に伝えていたことを確認し、処分の対象とした。2018~20年度に顧客への贈答品として経費で購入されたカレンダーは計約508万部、約10億円分に上るという。

 郵便局のロビーを訪れた顧客を後援会に勧誘するよう指示したり、業務用パソコンを局長会の活動に私的に使ったりした行為も確認し、処分理由とした。

 同社は政治活動の一環として配布したかどうかなど詳細な状況については「確認していない」と説明。全特がカレンダーを政治活動に流用することは「把握していなかった」とした。現場で配布した局長は処分の対象にしなかった。

 立林理代表取締役兼専務執行役員は会見で「会社業務のカレンダー配布に便乗しており不適切な指示だった。信頼回復に全力で取り組む」と話した。

 内部資料によると、全特が来夏の参院選比例代表に自民党公認の新人候補として擁立を決めた長谷川英晴氏は、19年度当時の全特副会長として、カレンダーについて協議した会議に出席していた。長谷川氏の関与について、立林氏は「退職しているので調査対象ではないが、関与していたと推測はできる」と述べた。

 松野博一官房長官は26日の記者会見で「このような事案が発生したことは遺憾。今後、総務省で適切な対応がなされると考えている」と述べた。 (宮崎拓朗、小川勝也、金沢皓介)

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