冷凍和菓子、中国で売り込め 「今が好機」北九州の企業、思いは熱く

 【北京・坂本信博】新型コロナウイルス禍で日中間の観光往来の停止が続く中、北九州市のアースディスカバリー(藤田伸一社長)が中国市場に福岡県産の冷凍和菓子を売り込む新たなビジネスに挑んでいる。中国で和食や日本文化への関心が高まっている一方、その象徴ともいえる和菓子の直輸入商品がないことに着目。2年間の市場調査を経て、年内にも中国各地の高級スーパーや日系スーパーで販売を開始する。

 同社は今秋、和菓子の自社ブランド「雅萩(がしゅう)堂」を中国で商標登録。九州産の米などを使って福岡県で製造した桜餅、大福、おはぎなど13種類の和菓子の冷凍食品を展開する。零下18度で保存し、夏は1時間、冬は2時間ほどで常温で解凍できる。中国各地で増えている日本料理店向けにも売り込む戦略だ。11月上旬に上海で開かれた第4回中国国際輸入博覧会にも出展し、複数の中国企業と商談が進んでいるという。

 同社はコロナ禍前から中国市場への進出を目指しており、物流の制限や防疫強化などで事業計画の見直しを余儀なくされた。だが、藤田社長は「観光往来が止まっているからこそ、日本の味を中国でも楽しめる冷凍和菓子の価値が高まり、認知度を上げられる。今がチャンスと判断した」と語る。今後は自社専用の冷凍倉庫を確保し、上海、北京、広東省広州、遼寧省大連に販売エリアを広げる。

 中国でも写真共有アプリや動画投稿アプリが普及しており、「映える」商品としても和菓子に可能性を見いだしている。中国人の嗜好(しこう)に合う和菓子の開発やコンビニエンスストア向けの商品展開にも取り組む方針。藤田社長は「世界中から商品が集まる中国市場で生き残るには、売りやすいものより、他と違いを出せて中国向けにアレンジできる商品が鍵。『冷凍和菓子といえば雅萩堂』と中国で認知されるように仕掛けていきたい」と話している。

関連記事

福岡県の天気予報

PR

PR