地図を歩く蟻

【この世ランドの眺め 文・村田喜代子 写真・毛利一枝】

 私は子どもの頃からの閉じこもり人間だ。芥川賞から間もなく、アメリカ領事館より現地通訳、一日五千円の生活費付きでアメリカ旅行一カ月間の話が来たとき、断ろうとして家族や友達に「馬鹿(ばか)じゃないか」と呆(あき)れられた。しぶしぶ出かけた初体験だ。

 帰国して世界地図を開いてみると、アメリカの山や谷を...

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