「焼酎特化のウェブメディア」最優秀賞 スタートアップ×西日本新聞社

 九州内外の埋もれた資源を掘り起こし、地域活性化や社会貢献につなげようと、スタートアップ企業などから事業のアイデアを募る「X-kakeru(かける)2021」(西日本新聞社主催)の各賞が決まった。最優秀賞には、新型コロナウイルス禍で苦境にある酒蔵支援のため、焼酎に特化したウェブメディアの運営などを提案した「Local Local(ローカル ローカル)」(宮崎県日南市)が選ばれた。

 このプログラムは、西日本新聞社グループの販売網や制作機能といった経営資源を活用してもらい、「地域づくり」に向けた協業につなげようと、今年初めて実施。福岡県を中心に関東、関西などから計72件の提案があり、ローカル社のほかに3社が優秀賞、2社が特別賞となった。今後、事業化を進める。

 ローカル社は2019年3月創業。社長の石橋孝太郎さん(30)=東京出身=は、地域で起業する若者を増やすためのビジネスコンテスト運営に携わっていた18年、日南市を訪れたのがきっかけで、運営仲間の学生たちと会社設立を決めた。

 当時、宮崎県南部の焼酎メーカー12社でつくる日南酒造協同組合のアンテナショップ「日南酒造会館」が担い手不足のため休館の危機にあると知り、窮状を打開しようと支援を名乗り出た。会社設立後、同会館の管理や焼酎販売などの業務を受託し、焼酎バーなども経営してきた。

 今回のプログラムで同社は、ウェブメディアを通じて、焼酎造りにかける思いやこだわりなど各蔵の魅力を広く発信することを提案。さらにクラウドファンディング(CF)を活用した商品開発のほか、自治体と連携して焼酎蔵を観光資源として活用するなど、地域活性化につながる事業展開案も盛り込んだという。

 審査では「危機的な状況に陥っている酒蔵の支援は、コロナ禍からの復帰というメッセージ性があり、焼酎メーカーという地域の歴史や文化的象徴を守ることにもつながる」と評価された。

 25日に福岡市のスタートアップ支援施設「福岡グロースネクスト」であった報告会で、石橋社長は「九州の地場産業である焼酎産業をしっかり、コロナ禍を乗り越えて守っていきたい」。西日本新聞社の柴田建哉社長は「みなさんと一緒に組むことで可能性が広がる。福岡、九州のためにいろいろなことをやっていきたい」と話した。

(古川剛光)

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