長崎県の小選挙区「4」→「3」 衆院15都県の「10増10減」確定

 総務省は30日、2020年国勢調査の確定値公表を踏まえて試算した衆院の都道府県別定数を明らかにした。人口比をより反映しやすい新たな議席配分方法「アダムズ方式」を適用。小選挙区は、現定数4の長崎県など10県でそれぞれ1減する一方、首都圏の4都県で計9増、愛知県で1増とし、計15都県が対象の「10増10減」が確定した。

 これを受け、首相の諮問機関である「衆院選挙区画定審議会」(区割り審)が具体的な区割り改定作業を本格化し、来年6月25日までに改定案を首相に勧告する。総務省によると、線引きの見直し対象は「10増10減」の15都県にとどまらず、計100選挙区近くに及ぶとみられる。区割り審は年内にも、知事に意見照会するという。

 小選挙区が1減となるのは長崎の他に、宮城(現定数6)▽福島(5)▽新潟(6)▽滋賀(4)▽和歌山(3)▽岡山(5)▽広島(7)▽山口(4)▽愛媛(4)-の9県。逆に、東京(25)が5増、神奈川(18)が2増で、埼玉(15)、千葉(13)、愛知(15)はそれぞれ1増となる。

 また、比例代表ブロックもアダムズ方式では「3増3減」が必要となる。対象となるブロックは、東京が2増、南関東が1増で、東北、北陸信越、中国はそれぞれ1減となる。

 20年国勢調査の確定値に基づく小選挙区の人口最少は、鳥取2区の27万3973人、最多は東京22区の57万4264人で、「1票の格差」は最大2・096倍だった。格差が2倍を超え、法律により是正が求められるのは全国23選挙区に達し、このうち21選挙区は定数の「10増」措置により2倍を下回る見通し。残る福岡1区(2・037倍)、大阪9区(2・005倍)に関し、総務省は「区割りの線引きを変え、2倍を切る状態に是正していくことになる」としている。

 先の衆院選で自民党は、定数1減の対象となる滋賀、岡山、山口、愛媛の4県で小選挙区議席を独占した。特に、安倍晋三元首相や林芳正外相、岸信夫防衛相らがそれぞれ強固な地盤を有する山口県では、次期衆院選をにらんだ候補者調整の難航が予想される。

 (河合仁志)

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