【記者がラジオに出演しました!】サウナ×アートの不思議空間 “行くべき”1位「らかんの湯」に圧倒される

 【FM福岡の「あな特GOW!!支局」で記者が記事を解説(12月14日放送)】

 アートとサウナ-。全く関係がなさそうな組み合わせの妙が人気を呼んでいる施設が佐賀県にある。今、行くべきサウナを表彰する「サウナシュラン」で、2019年から3年連続1位に輝いた「御船山楽園ホテル らかんの湯」(武雄市武雄町)だ。芸術とはほど遠い生活を送っている日々に刺激を与えようと、施設を訪れた。 (永松幸治)

手掛けたのは「チームラボ」

 実は私、大のサウナー(サウナ愛好者)である。全国から多くのサウナーが集まるらかんの湯は、以前から憧憬(しょうけい)の対象だったが、これまでタイミングが合わず訪問の機会がなかった。

 念願を果たしたのは11月中旬。JR武雄温泉駅からタクシーで5分の敷地内に足を踏み入れると、鮮やかな紅葉が目に飛び込んできて、思わず息をのんだ。見頃を迎えたモミジやカエデが、御船山麓数万坪に植栽されており、そのスケール感に圧倒されたのだ。

 施設に入るとさらに度肝を抜かれた。紅葉に負けない美しい多数のランプシェードがフロント前に設置されていた。人が近づくと、一つのランプが赤、緑などに光り、それが他のランプに波及していく。手掛けるのは、先端技術を駆使するアート集団「チームラボ」(東京)だ。ランプが壁に設置された鏡に映され、その数は無限にも感じる。「実数はどのくらいあるのだろう」。ふと担当者に聞いてみたところ「チームラボは境界のない世界づくりを目指しています。無数としか言えないんですよ」とぴしゃり。アート初心者は無粋な質問をしてしまったことを反省した。

自分とどっぷり向き合う

 さて待望のサウナだ。19年に新設された男性用の室内は照明がなく、スリットから入ってくるかすかな光のみとなっている。中央にサウナストーンが鎮座しており、水をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」ができる。水には嬉野のほうじ茶を使用しており、豊潤な香りが心身を落ち着かせる。雑念だらけの毎日を送っていることもあり、自分とどっぷり向き合える施設に大満足だ。

 今年10月には、まきをくべて熱を発生させる大型まきストーブを使用したサウナも登場し、人気だそうだ。小原嘉久社長によると、御船山の間伐材などでつくったまきを使用。ロウリュの際に用いる水は武雄温泉の湯を冷ましたものという。食べ物の地産地消は聞いたことがあるがサウナで例があるかどうか。「持続可能な社会という言葉を昨今耳にしますが、それを体感してもらう機会をつくりたかった」。小原社長が力強く語ってくれた。

いくつもの時間が交差

 サウナ入浴後はアートだ。現在のホテルの別棟にあり、数十年前まで大浴場として使用していた場所に足を運ぶと、3メートルほどの大きさの塊(メガリス)が群立していた。塊はそれ全体が「キャンバス」となっており滝や花などが連続してデジタルで投影される。作品名は「廃墟の湯屋にあるメガリス」。あらかじめ記録された映像ではなくコンピュータープログラムによって、リアルタイムで描かれ続けているという。

 最先端の技術と長く使われなかった浴場。そしてホテルの周囲には樹齢3000年の木々がそびえる森。1300年前に高僧・行基が造ったとされる洞窟もある。いくつもの時間が交差する不思議な空間とサウナ後の爽快感が相まって、えもいわれぬ気持ちになった。

アートの見え方が変わる?

 サウナとアート。なぜこの二つが結びついたのか。チームラボは15年に初めてホテル敷地内にアート作品を設置。サウナが新設された19年以降、斬新な作品を加速しながら展示している。同社の猪子寿之代表は「アートを提供する中で、見てもらう人の状態を整えた上で楽しんでもらうことがぜいたくなのではないかと考えた」と説明する。サウナ後は自律神経が整い、感覚が研ぎ澄まされるとされる。実際、猪子代表もサウナ後、ある作品を見た際に、見え方が変わったことがあったという。

 何となくではあるが、アートに縁がなかった私にも感じることができたぜいたくな体験。読者の皆さんにも味わっていただきたい。

 御船山楽園ホテル らかんの湯 佐賀県武雄市武雄町武雄4100。日帰り入浴の場合は要予約。電話受け付け=0954(23)3131。

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