17年の九州豪雨、「長期避難」全面解除 朝倉市、大半の住民は戻らず

 福岡県は1日、2017年の九州豪雨で被災した同県朝倉市の2地区27世帯について、被災者生活再建支援法に基づく「長期避難世帯」の認定を解除した。被災から4年で全面解除となり、地区に戻って生活再建が可能になるが、大半の住民は、もといた場所に帰る意向を示していない。

 県は18年、二次災害の恐れがあるとして市内の6地区91世帯を認定したが、20年に4地区を解除。砂防ダム整備などで安全確保できたと判断し、新たに同市杷木松末の乙石、黒松地区も解除した。

 市によると、乙石と黒松の住民で、地区に戻る意向を示しているのは10月末時点で2世帯のみ。昨年解除された4地区でも地区内で自宅を再建したのは4世帯にとどまる。市は「住民の意向に沿った再建ができるよう努力する」としている。

 暮らしを取り戻せない被災地は各地に残る。16年の熊本地震で360世帯が認定された熊本県南阿蘇村では、解除後に戻った村民が昨年末で200世帯。村は「避難中に生活拠点が移るなど難しい現状もある」。昨年7月の熊本豪雨で被災した4町の49世帯も認定されたが、解除の見通しが立っていない。(西田昌矢、綾部庸介)

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