集団就職の弟見送る 「振り返れば未来」(23)

【聞き書き】農民作家 山下惣一さん

 1959(昭和34)年3月、春の陽(ひ)に輝く玄界灘を横目に自転車をこぐ私は、後ろの荷台に乗せた七つ違いの中学生の弟作司(さくじ)に、あれこれと語り掛け、切なさに耐えていました。

 「うまかったか」

 「うん」

 「腹いっぱい食うたか」

 「うん」

 弟を集団就職で大阪に送り出す日。旧国鉄の東唐津駅から旅立つ前、回転まんじゅうを食べたんです。...

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