裸をめぐって(下)「ヌード」物差し相対化 固定観念問う写真家たち

 【アート×ジェンダー2021】❸

 スマートフォンやSNSの普及で、プライベートな写真を暴露するリベンジポルノや、相手にわいせつな「自撮り」をさせる性被害が社会問題になっている。裸の写真はポルノとして流通し、被害を生むこともある。一方で、アートの世界では、ヌードを表現手法として取り組むアーティストも少なくない。作家たちは、偏見も甘受しながら裸と向き合い、性にまつわる固定観念を問う。

 性器をあらわにした写真の発表などは刑法175条で禁止されているが、1990年代、アイドルなどの裸体を鑑賞する「ヘアヌード」と呼ばれる写真が流行した。主に男性の支持者は「いやらしさがなく、ポルノではない」「性欲を惹起(じゃっき)しない」などと特別扱いした。

 <『ヘアヌードは芸術である』という言説は、それによって“脱ぐ”という行為に価値や意義を持たせ、“脱ぐ女”という“商品”を市場に流通させやすくするためのレトリック>...

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