軍事的緊張の高まり実感

 車を降りると、エメラルドグリーンの海が広がり、リゾート地に来たようだった。ただ一つ、桟橋に軍艦が並んでいることを除けば…。

 11月中旬、米軍が武器や弾薬の積み降ろし港として使うホワイトビーチ(うるま市)を訪ねた。カナダ海軍のフリゲート艦「ウィニペグ」が寄港し、報道陣に公開されたからだ。カナダ艦の沖縄寄港は2年ぶり。隊員の休養が目的という。

 ウィニペグは全長134メートル、乗組員255人。8月にカナダを出港し、海上で物資を移し替える北朝鮮による「瀬取り」の監視活動に従事した。海上自衛隊や米英軍との演習にも参加。米軍と合同で台湾海峡も通過した。

 東・南シナ海では、海洋進出を強める中国と米国などとの対立が激化している。取材に対し、ウッグ・カヌエル駐日カナダ国防軍武官は「自由で開かれたインド太平洋を実現するためには、共通の価値観を持つ多国間の協力が必要」と演習の意義を強調。沖縄に関しては「南シナ海に迅速に向かうことができ、日本海に直接行ける。地理的に重要な位置にある」と述べた。

 ウィニペグにはミサイルや機関銃、軍用ヘリコプターが搭載され、張り詰めた空気が漂っていた。この日は、上空を米軍機が何機も爆音を立てて飛んでいた。南国の青空の下、軍事的緊張の高まりを肌で感じた気がした。 (野村創)

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