熊本豪雨の仮設入居期限1年延長へ 「やむを得ない事情」条件に

 熊本県を中心に甚大な被害が出た昨年7月の豪雨災害について、政府が原則2年とした仮設住宅の入居期限を延長し、来夏以降も居住を認める方針を固めたことが8日、政府関係者への取材で分かった。退去後の住まいを確保できないなどやむを得ない事情がある人が対象で、延長期間は1年間。近く閣議決定した後、関係自治体と入居者の状況の確認作業に入る。

 熊本県によると、11月末時点で、被災後に建設された仮設住宅には1601人(674戸)、民間アパートなどを行政が借り上げる「みなし仮設」には1408人(632戸)が入居している。このほか、福岡や佐賀、大分、岐阜の4県にも、みなし仮設での生活を余儀なくされている人たちがいる。

 仮設住宅への入居が早かったケースでは、来年7月に入居期限を迎える。熊本県では、退去後の住まいとして災害公営住宅の整備が進められているものの、期限前の完成は困難という。自力で自宅再建を目指す場合も、氾濫した球磨川流域の宅地かさ上げや治水対策工事が終わっていないことから、めどが立っていない人が多い。

 熊本豪雨のように特定非常災害に指定された場合、仮設住宅の入居期限を1年単位で延長できる特例がある。被災者の苦境を踏まえ、蒲島郁夫知事は今年10月に延長を求める要望書を二之湯智防災担当相に提出、政府が検討を進めていた。 (久知邦、鶴善行)

 2020年7月豪雨 梅雨前線の停滞で20年7月3~31日に発生した大雨災害。東北から九州まで広範囲で住宅の浸水が相次ぎ、特に熊本県では球磨川の氾濫によって甚大な被害が出た。総務省消防庁によると、死者は災害関連死を含め86人で、うち熊本県が67人を占める。政府は被災者や地元自治体を支援するため、特定非常災害や激甚災害などに指定した。

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