ブレークスルー感染増を懸念 福岡と鹿児島

 福岡県の6日の新規感染者数は80人と前日より2倍近くに増え、鹿児島県でも61人と急増した。第6波の“主役”と目される新変異株「オミクロン株」は、ワクチン接種2回完了後の「ブレークスルー感染」が懸念され、両県で増えているとみられる。

 「オミクロン株は変異が多く、これまでとはまるで別人。ワクチンを2回打っても感染するリスクは以前より高くなっている」。久留米大の溝口充志教授(免疫学)はブレークスルー感染の増加を危ぶむ。

 福岡県のまとめによると、昨年10~12月に陽性となった県管轄の感染者のうち、2回目接種から14日以上経過した人の割合は2~4割だった。人数が少なく単純な比較はできないが、昨年12月25日以降に確認されたオミクロン株の陽性者9人のうち6人(67%)は2回接種を終えていた。鹿児島県では、オミクロン株の陽性者5人全員がブレークスルー感染という。

 ただ、ワクチンの効き目がなくなったわけではない。溝口教授は「感染を防ぐ効果は弱くなっても、重症化を防ぐ効果は一定以上残っている」として、死者が急増する可能性は低いとの見方を示す。高齢者は若い世代と比べて免疫力が低い傾向があるため、「できるだけ早く3回目接種を進めることが重要だ」と自治体に迅速な対応を求めた。

 オミクロン株の「重症化しにくい」とされる点に怖さを指摘する声もある。福岡東医療センター(福岡県古賀市)の中根博院長は「症状が軽いために感染に気付かずに出歩く人が増え、一気に市中感染が広がるのでは」と危機感を募らせる。「感染予防を徹底して、少しでも体調に異変を感じたら検査を受けてほしい」と呼び掛けた。 (斉藤幸奈、片岡寛)

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