4月から「18歳成人」…成人式の対象年齢は

 4月施行の改正民法で成人年齢が18歳に引き下げられる2022年度以降の成人式の対象について、九州の多くの自治体が現行の「20歳」のまま実施する見込みだ。受験や就職活動で多忙な高校3年生の時期を避けることが主な理由。一方、宮崎県美郷町は対象者に配慮した上で「18歳」の検討を進めている。 

 「民法改正に合わせて、早くから社会人の自覚を持ってもらいたい」。同県内の8割超となる21自治体が現行維持を決める中、対象年齢引き下げの意義について、町担当者はこう話す。

 町は対象となる世代を持つ親への意見聞き取りを実施したほか、21年度中には民法改正について説明するパンフレットを対象年齢の町民に送付して啓発も行う予定。就職や受験への影響が少なくなるよう、実施時期の前倒しや繰り下げも検討し、21年度中には最終的に判断する方針。仮に対象を18歳とする場合、本来参加するはずだった19、20歳についても、別に式を開くことを考えているという。

 一方で「20歳」を維持する自治体では、「進路への影響」を考慮する。福岡市は19年に市民アンケートを実施し、22年度に18~20歳になる世代、20~60歳代の世代いずれも6割が現行のまま「20歳」での実施がよいと回答した。理由は「18歳は大学入試や就職活動などの時期と重なり忙しい」「これまで20歳を対象としていた」など。市は結果を踏まえ、22年度以降も現行のまま実施することを決めた。

 多くの自治体が同様の対応を取る。福岡県教育委員会によると、県内47市町村が22年度も「20歳」で決めた。長崎、大分両県でも多くが「20歳」。名称を「二十歳を祝う会」「二十歳の集い」などと変更するよう検討している自治体が多い。

 佐賀、熊本、鹿児島は県教委などが同様の取りまとめ調査を行っていない。

 (華山哲幸)

■日程変更も検討を

 田中治彦・上智大名誉教授(生涯教育)の話 民法上は18歳が成人なのに、20歳を祝う理由がない。七五三や還暦祝いと同じはずで、20歳の式だけに公費を使うなら住民への説明が必要。高校在学中の式典が難しければ、日程変更を検討するべきだ。主権者教育や消費者教育をもっと充実させ、高校卒業が事実上の成人式となるような式典の在り方が望ましい。

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