公設秘書給与も1日で満額 昨年の衆院選、123人に計6000万円

 昨年10月31日投開票の衆院選で当選した新人議員らが採用した公設秘書について、在職1日で10月分の給与が満額支給された人が123人、支給総額は約6千万円に上ることが西日本新聞の情報公開請求で明らかになった。問題視されている国会議員の「文書通信交通滞在費」(文通費)と同じく、日割り支給のルールが存在しないためで、早期の是正を求める声が上がっている。

 公設秘書は特別職国家公務員で、各国会議員は3人まで採用できる。秘書給与法は、採用された当月分から退職月分まで、国が月額32万~64万円を支給すると定めている。

 これに基づき、昨年10月に初当選した新人や返り咲いた元職議員、採用枠が空いていた前職議員が31日付で公設秘書の採用を届け出た場合、在職1日でも月額給与、通勤手当(一律3万円)、住宅手当(最大2万8千円)が支給される。

 衆議院事務局が開示した昨年10月分の「議員秘書給与支給調書(支給日・11月30日)」によると、これらのケースに当てはまる公設秘書は、政策秘書21人(支給総額1222万円)▽公設第1秘書57人(同2969万円)▽公設第2秘書45人(同1730万円)-だった。

 在職1日で満額を受け取った新人議員の公設秘書の一人は、取材に対し「永田町の秘書の間では暗黙の了解。議員が落選すると自分も失職するリスクがあるなど不安定な職業である上に、無給で選挙活動も手伝っている。もらえるものはもらっておきたいのが本音だ」と話す。

 計123人の公設秘書を採用した議員は74人に上るが、名前や所属会派に関して衆議院事務局は「個人の特定につながれば活動に支障が出る恐れがあるため、答えられない」としている。1月11日現在で、各会派が衆議院事務局に提出した現況届によると、昨年の衆院選で議席を得た新人、元職121人のうち、10月31日付で公設秘書の採用を届け出た議員は自民党、公明党日本維新の会、国民民主党、共産党、れいわ新選組などに所属。立憲民主党は、現況届を提出していない。

 国会議員の文通費では、先の臨時国会で与野党が日割り支給への変更にほぼ合意したものの、法改正は17日召集の通常国会に持ち越された。議員の給与に当たる歳費は2010年、日割り支給に改める法改正が行われている。政治資金に詳しい神戸学院大の上脇博之教授は「公設秘書給与のルールの在り方も議員と合わせるべきだ」と指摘する。

 (前田倫之)

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