【連載】虐待の“告白リポート”自身の傷を癒やす作業

 ワカモノの現在地第5部②

 ガシャーン-。教員のノリコ=仮名、30代=が北九州市立大(北九州市小倉南区)に通っていた時、皿が割れる音を聞き体が動かなくなった。理由は分からず、戸惑う。臨床教育学の教授、くすのきひろゆき(61)の授業を受けて謎が解けた。虐待サバイバーと初めて知った。

 楠は20年前から、虐待やいじめを受けた経験を学生に書いてもらっている。4人に1人が虐待を“告白”。ノリコはこう記した。

 «5歳、父親に彼女ができて誰も家にいなかった。引き留めると「うち殺すぞ」»«中絶するつもりだった。人生めちゃくちゃ、と母親»

 家は両親の罵声と物が壊れる音であふれた。3歳の時、母が出て行き両親は離婚。小学2年で「生きるのが面倒くさい」と感じる。高校生となり、母を頼ると同居の男にごみ扱いされた。「教員になる」という夢が支えだった。...

残り 2285文字

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