【連載】この家がなければ「まだ奴隷だったかも」

 ワカモノの現在地第5部④

 長崎港が一望できる高台のシェアホーム(長崎市)が、今のタロウ(20代)=仮名=の住まい。パソコンのモニターが4面ある自分の部屋でゲームをしたり、アニメを見たりするのが至福の時だ。「ふつーの生活を送れるなんて思わなかった」としみじみ語る。

 タロウは父親の“奴隷”だった。中学2年、仕事を失った父に「たばこが切れた」と殴られた。母親は家を出ており、同居の祖母の年金が頼り。高校さえ父は「金ないから行くな」と言った。

 進学を諦め、15歳からアルバイト生活。日常的な暴力から逃れようと、二つの飲食店を掛け持ちして「24時間勤務」をした。カフェイン錠を大量に飲み、体を覚ます。月20万円の給料は父の賭け事代へ。「生きている意味ない」。20歳を過ぎ、過労で倒れた。...

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