【記者がラジオに出演しました!】水道料金、なんでこんなに安いの? 【連載】北九州市のおカネ事情④

 【FM福岡の「あな特GOW!!支局」で記者が記事を解説(5月10日放送)】

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 「北九州市に越してきたら、水道代が安く感じた。公共料金の他自治体との比較を知りたい」。小倉北区の30代主婦から、西日本新聞「あなたの特命取材班」にこんな質問が寄せられた。

 日々の生活に欠かせない水道やガス、電気。公共料金は安いほど、家計の助けになるというものだ。

 総務省の家計調査(2019~21年の年間平均額)によると、北九州市の1世帯当たりの電気代は11万6142円だった。

 九州の県庁所在地と北九州市で比較した場合、佐賀市が最も高い13万3528円。北九州市より低かったのは長崎市11万4849円、宮崎市11万2188円、福岡市10万9011円の3市だった。

 北九州市の都市ガス代は4万1955円で福岡市、長崎市に次ぐ高さ。一方、プロパンガス代は1万1019円、上下水道代は4万8218円と、いずれも最も低かった。

 特に上下水道代は全国的にも低く、全国の県庁所在地、政令市、東京都区部の計52自治体で比較すると、北九州市は徳島市(4万7417円)に次ぐ安さ。全国平均(6万2841円)と、1万4623円もの差額がある。

 一般家庭の水道代(上水道)は原則、水道メーターの口径で決まる「基本料金」と使用量で変わる「従量料金」で決まる。口径は最も小さい13ミリから25ミリまでが多く、北九州市は1カ月当たりで13ミリ680円▽20ミリ900円▽25ミリ1260円。

 従量料金は変動する使用量の基準値が自治体によって異なるが、同じ九州の政令市である福岡市や熊本市と比べても、北九州市の安さが際立つ。

 なぜ北九州市の水道代は安いのか。市上下水道局担当者は「水道事業の歴史が古いこと」を挙げた。

 同市の水道事業は1911年、旧門司市から始まり、大正~昭和期にかけて各区に広がった。

 水源は現在10カ所あり、最後に導水管が整備されたのは98年の耶馬渓貯水池(大分県中津市)。市担当者は「早くから水源を確保したことで、新たな開発が必要ないのは市の大きな強みだ」と語る。さらに浄水場の統廃合や、田川地区、宗像市、福津市への水道水の供給なども安さにつながっているという。

 近年は民間と連携して上下水道技術をアジアに輸出する水ビジネスを展開したり、「おいしさ」を売りに水道水のボトル(1本490ミリリットル、税込み100円)を販売したりと存在感が増しつつある。

 市担当者は「先人たちの努力のおかげで水道事業は成り立っている。安全性やおいしさはもちろん、安価な料金も維持したい」と話した。

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