大学生こだわりの早朝おにぎり店 バイトで資金ため、週5日営業

 早朝6時にオープンするおにぎり店が北九州市小倉北区の住宅街にある。切り盛りするのは北九州市立大3年の猪俣日々希(ひびき)さん(20)。「朝ご飯屋さん」に憧れて資金も自分で準備して開業、授業のある火・木曜以外は毎日営業する。生産地に足を運んで食材を決めるなど、こだわりのおにぎりが人気を呼んでいる。

 北九州モノレール香春口三萩野駅がある大通りから一つ路地へ入ると、ネイルサロンや古本屋など小さな店舗がところ狭しと入るリノベーション長屋「comichiかわらぐち」がある。猪俣さんの店「おにぎりとみそしる。」が営業するのはこの一角。

 メニューはおにぎり5種(200円~300円)とみそ汁のみとシンプルだが、「学生のクオリティー」と差し引いて見られるのが嫌で、具材にこだわった。米は8銘柄を食べ比べて選んだ山口県産の「福の里コシヒカリ」。農薬や化学肥料の使用を極力控えた特別栽培米だ。有明海産の希少な高級のりや、出身地の鹿児島県から取り寄せるみそ豚など、自分がおいしいと思った食材をそろえる。

 大学1年の秋、カフェでモーニングセットを食べる「朝活」にはまった。「自分でもしてみたい」と思い立ち、バイトで資金をためた。飲食店の開業に必要な食品衛生責任者の資格も取り、各地のイベントに出店して予行練習を重ねた。

 所属する地域のバレーボールサークルで仲良くなった社会人と話すうちに「朝コンビニで買って会社のデスクで食べるくらいなら、私のところで食べてほしい」と早朝から開け、テイクアウトも受けるようにした。

 4月9日のオープン当初は知り合いばかりだった。今では「インスタグラムで見ました」と言って訪れる客が中心だ。

 今のところ、店は卒業までの2年間と決めている。「期限があれば午前3時半起きも頑張れるから」と週5日、自転車を走らせ店へ通っている。午前6時、淡い照明の店内に、炊きたての米の香りが漂う。

 (壇知里)

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