スパイ、罰、監視…ボスの影におびえ全額「ママ友」に渡した【5歳餓死公判・母の肉声詳報㊤】

 福岡県篠栗町で2020年、「ママ友」のうそを信じ、当時5歳の三男に十分な食事を与えず餓死させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の碇(いかり)利恵被告(40)の裁判員裁判の判決が17日、福岡地裁で言い渡されます。碇被告は罪を認め、共犯として起訴されたママ友の赤堀恵美子被告(49)から生活全般を支配されていたと主張しました。関係者によると、別に裁判が行われる予定の赤堀被告は、事件への関与を認めておらず、2人の言い分は大きく食い違っているとみられます。4日間にわたって行われた碇被告の被告人質問を編集した上で、3回に渡って詳報します。

 《被告人質問で碇被告は16~20年、別のママ友とトラブルがあり、裁判を起こされた▽その裁判などを巡り、赤堀被告の知人女性で暴力団と関係を持つ「ボス」に債務を負っていた▽「じじい」と呼ぶ人物やボスにカメラで監視されていた-などと述べています。これらについて検察側は、いずれも「赤堀被告による虚偽の話だった」としています》

❶赤堀被告との出会い-2016~18年

■起きてから寝るまでLINEしていた

 碇被告の弁護士(以下Q) (赤堀被告と)最初に出会ったのは16年の初めごろだった。

 碇被告(以下A) はい。1人でぽつんと立っていたので声を掛けました。

 Q 当時、仲のいいママ友が2人いましたね。赤堀被告が加わって4人グループになった。

 A はい。

 Q 赤堀被告はどんな人だった?

 A 話がとっても面白くて明るくて話に芯が通ってるな、と思った。

 Q LINEで結構あけすけなことも話してましたね。

 A はい。

 Q 下ネタとかも。

 A はい。

 Q どのくらいLINEしていた?

 A 朝起きてから寝るまでしてました。

 Q ママ友の悪口もその中に入っていた?

 A 入ってました。

■ボスに示談の費用として50万円を支払った

 Q 17年4月くらいから仲が良かったママ友の1人が離れていきましたね。なんでですか。

 A 私の文句を言っていると、赤堀被告から聞きました。遊びに呼ぶんですけど、「一軒家を自慢したいだけなんだ」と言われてしまった。

 Q どう思った。

 A そんな言うなら来んけりゃいいやん、と思いました。

 Q もう1人のママ友とも疎遠になったのは。

 A この方も同じように「遊びに行きたくない」とか「一軒家を自慢している」と言われまして。

 Q 赤堀被告に50万円を渡した経緯について。最初に大金を支払ったのは18年5月が最初ですね。

 A はい。ママ友の2人ともめて、精神的苦痛で訴えられて、ボスが示談してくれて50万円払うようになった。

 Q なんで慰謝料請求になったのか。

 A (私が)文句や陰口を言っているから、精神的苦痛で。

 Q 「来んけりゃいいやん」って言ったことか。

 A はい。

 Q ママ友の2人から聞いたことは。

 A ありません。

6日の初公判で起訴内容を認めた碇利恵被告

■50万円は子どもたちの通帳から出した

 Q ボスは、どんな人だった。

 A 私は直接的な知り合いではなかったが、赤堀被告は「仲がいい」と言ってました。「ボスはヤクザの知り合いがいて逆らうと怖い」と聞きました。

 Q ボスは誰かというのは聞いてましたか。

 A 後で聞きました。

 Q どうしてボスが慰謝料請求に関わった?

 A ボスがママ友の1人ともめてたので。

 Q 実際、ボスには依頼しましたか。

 A 直接的にはしてない。

 Q 赤堀被告に「ボスに会わせて」とは言わなかったの。...

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