地上戦、復興への願い…沖縄の時代を刻み歌い継ぐ 【連載】校歌と沖縄

 うたヤビラ①  

 梅雨明けした沖縄。慰霊の日の23日、那覇高や前身の県立第二中OBが那覇市の同校そばにある二中健児の塔前に集った。二中校歌が真っ青な空に響き渡る。

 〽楚辺原頭(げんとう)に風清く 永遠(とわ)にゆるがぬ城(ぐすく)岳 この秀麗の地をしめて わが学び舎(や)はそびえたつ

 二中校歌は慰霊祭で、OBが歌い継いできた。ここ数年は、新型コロナ禍の影響でCDの音源を流すのみ。今年も、参列者は心の中で歌詞を口ずさんだ。

 「10・10空襲」と呼ばれる1944年の空襲や地上戦で、二中の学徒隊や職員計196人が犠牲になった。校歌に描かれた学校周辺の風景も焼け野原となり、校舎も焼失した。那覇高卒業生でつくる城岳同窓会事務局長の與儀(よぎ)幸英(73)は戦後生まれ。自身は通わなかった二中校歌を歌い続けてきたが、壮絶な戦時中のことを二中OBの口から聞かされることはなく、「聞けなかった」と漏らす。

 声なき声を刻んだのが、戦後に新設された那覇高校歌の1番である。...

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