大牟田の炭鉱電車「宮浦駅舎」解体始まる 残る関連施設は機関庫だけに

 三井化学大牟田工場(福岡県大牟田市)のそばにあり、炭鉱電車の駅舎だった木造2階建ての宮浦駅舎の解体作業が始まった。今月中旬に作業を終える見込みで、これで三井化学専用鉄道の主な炭鉱電車関連施設は、機関庫を残すのみとなる。

 三井化学は三池炭鉱の閉山後、仮屋川操車場と宮浦駅を結ぶ旭町支線(約1・8キロ)や炭鉱電車5両を譲り受け、JR鹿児島線を通じて届く工場の原材料などを貨車で運んだが、2020年5月に運行を終えた。

 仮屋川操車場から、大型の炭鉱電車(45トン)が貨車をけん引。宮浦駅に広がる操車場からは、バッテリーで動く20トン車に交代し、貨車を各工場へ運んだ。駅舎ではポイントの切り替えなどをしていたが、いまはそのレールや送電線も撤去されつつある。

 NPO法人炭鉱電車保存会によると、宮浦駅舎は1916年に開設、23年に木造2階建てに改築された。戦後は旧勝立線の通勤電車ホームも構内にあり、にぎやかな駅だった。保存会の藤原義弘理事長は「時代の流れで仕方ないが、歴史ある駅舎がなくなるのは寂しい。動く形で炭鉱電車を保存できるよう努力したい」と話した。 (立山和久)

関連記事

PR

PR