性の多様性 関心持って 11月にレインボーパレード 福大生が企画 「生きやすい社会に」

レインボーパレードの開催に向け、打ち合わせする福岡大学の学生たち 拡大

レインボーパレードの開催に向け、打ち合わせする福岡大学の学生たち

 ■新訳男女 語り合おう■ 
 性の多様性を尊重し祝おう-。同性愛や性同一性障害などのセクシュアルマイノリティーへの理解を求める「福岡レインボーパレード2014」が11月16日に福岡市中心部で初めて開催される。企画しているのは、福岡大学の学生たち。多くの人たちに関心を持ってもらうきっかけにしたいと、願っている。

 「ポスターの設置状況はどうかな」「当日のイベント内容は固まった?」

 夏休みに入り、普段より人の少ない福大のキャンパス。その一角に、数日おきに集まり話し合いを重ねる学生たちの姿があった。5月に結成された「福岡でレインボーパレードするっ隊!」のメンバーだ。

 代表を務めるのは、同大4年の赤木響亮さん(26)。4月に「東京レインボープライド2014」に参加し、福岡でも開催したいと団体を立ち上げた。運営資金を確保するため、大学から50万円の助成を受けられるプロジェクトに応募し、採用された。

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 レズビアンやゲイ、バイセクシュアル(両性愛)、トランスジェンダー(心と体の性が一致しないなど)のLGBTのパレードは、世界中で開かれている。

 きっかけとなったのは、米ニューヨークのゲイバーで警察の手入れに端を発し、数千人規模の暴動が起きた1969年の「ストーンウォール事件」。以後、LGBTの人権を求める声が高まり、1周年記念にデモ行進が米国各地で行われたのが始まりとされる。現在は世界へ広がり、300万人を動員するものもある。

 日本では94年に東京で初めて開かれ、関西や札幌、名古屋などでも実施。九州では、2007年と08年に、博多どんたく港まつり(福岡市)の中に参加する形で初めて開かれた。学生主催は全国でも珍しい。

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 赤木さんは、女性の体で生まれたが幼いころから「男の子がよかった」と思っていたという。それでも周囲から浮かないように、服装や髪形を我慢し、無理して化粧もした。19歳のとき、男性として生きる道があることを知った。ホルモン注射を始め、昨年2月には性別適合手術も受けた。

 「隠さなきゃいけないのが、ずっとつらかった」。やっと自由になれたはずなのに、いまだにそんな場面に遭遇する。東京のパレードでは、背筋を伸ばして、堂々と歩けた。沿道ではたくさんの人が笑顔を向け、手を振ってくれた。「そのままの自分でいいんだ、とすごく勇気づけられた」と振り返る。

 「大都市に比べて九州は閉鎖的で、偏見や差別に苦しんでいる人も多い。そんな状況が少しでも変わり、みんなが生きやすい社会になってほしい」。そんな願いを込め、福岡開催を目指して、友人たちに協力を呼び掛け始めた。

 メンバーのほとんどはアライ(ally)と呼ばれる支援者だ。大学院1年の浦川琴美さん(23)は「味方だよ、応援しているよと形で示したい」と、準備に奔走する。4年の黒田舞希さん(23)も「LGBTが当たり前に隣にいるんだと感じられる世の中になってほしい。パレードがそのきっかけになれば」と話す。

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 パレードは午後2時に福岡市博多区の冷泉公園を出発し、天神地区を通って約3・5キロを練り歩く。参加者やボランティアスタッフを募集中。問い合わせはfu.rainbowparade.2014@gmail.com


=2014/08/23付 西日本新聞朝刊=

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