学校に通えず 10代で結婚… 途上国の女子差別知って 映画「Girl Rising」 11日、福岡市で上映

映画「GirlRising~私が決める、私の未来~」の一場面 拡大

映画「GirlRising~私が決める、私の未来~」の一場面

 ■新訳男女 語り合おう■ 
 発展途上国の女の子の現実を描いた映画「Girl Rising(ガール・ライジング)~私が決める、私の未来~」の上映会が11日、福岡市の市男女共同参画推進センター・アミカスで開かれる。同日は国連が定めた「国際ガールズ・デー」。制定にかかわった非政府組織(NGO)が制作協力した映画でもあり、この時期に全国各地で上映される。女の子というだけで早い結婚をさせられたり、教育を受けられずに働かされたり。途上国の女の子が直面するのは深刻な問題だ。

 映画には、ペルーやインドなど9カ国9人の女の子が登場する。早い結婚や震災、貧困、人身売買の末の劣悪な環境下での家事労働、性的虐待…。女の子たちの過酷な現実をドキュメンタリータッチで描く。

 全てが実話で、9人のうち7人は本人が出演しているが、2人は顔を出すと命に危険があることなどから他の少女が演じている。

 アフガニスタンの少女は3歳から働かされ、学校に通いたいと願いながらも、11歳で親が決めた結婚をさせられ子どもを産む。少女は言う。「自由を求めると身を焼かれる。学校に行くと毒を盛られ、銃で撃たれる」「昔から変わらないからと見放さないでください。無知は許せません」

 国連児童基金(ユニセフ)などの調査では、小学校に通っていない世界の子どもの半数以上が女の子で、15~19歳までの5人に1人が18歳になる前に出産し、それらの妊娠の多くは非合意の性行為によるものだという。国連は「世界では女性に対する差別が根強く、特に発展途上国では18歳未満の女の子の多くが経済的、文化的な理由で学校に通えず貧困の中で暮らしている」とみている。

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 国連は2011年12月の総会で、10月11日を「国際ガールズ・デー」と決めた。制定に奔走したのが、発展途上国の子どもの支援を行うNGO「プラン・インターナショナル」(本部・英国)だ。

 ガールズ・デーの狙いは、適切な教育と支援の必要性を広く認識してもらうことだ。映画でも、女の子が教育を受けると病気にかかりにくくなり、将来産む子どもが生き延びる確率も上がるなど、教育の必要性を説いている。

 同団体の日本支部、公益財団法人「プラン・ジャパン」(東京)によると、これまで、エジプトのピラミッドなど世界の象徴的なモニュメントや建物をピンクに染めるイベントや、女の子の権利を考えるフォーラムなどが各地で行われた。

 今回、福岡市での上映会を企画したアミカスの職員、坂井こずえさん(41)は自身も、「プラン・ジャパン」に毎月寄付をし、支援している。「女性だからというだけで命を落とすこともある過酷な世界の現状を、一人でも多くの人に知ってほしい」という。

 上映会は、午前10時からと午後2時からの2部。定員は各100人で、入場無料。託児(6カ月~就学前まで)は5日までに申し込む。問い合わせは同センター=092(526)3755。


=2014/10/04付 西日本新聞朝刊=

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