【子どもの貧困を考える】連鎖を断つには<中>「一人じゃない」が生きる力に (3ページ目)

 修学支援を引き受けたのには理由がある。かつて勤めた高校は、貧困のために中途退学する生徒も多かった。ある生徒の退学を止めようとしたとき、親は「この子は働かせる」と拒否した。半年後、少女は夜の仕事で出会った男性の子どもを妊娠。シングルマザーになると言った。「中退さえ防げたら…」

 そんな思いから、求人誌のコピーを1年生に配る。応募資格の「高卒以上」を強調し「困ったことがあったらまず相談してほしい」と呼び掛ける。

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 「子どものころ、大人や行政に裏切られたり失望したりした体験があると、親になって苦しくなったとき、助けてとなかなか言えないのではないか」。母子家庭などを支援する「大阪子どもの貧困アクショングループ」(大阪市)の徳丸ゆき子代表(44)は、親の心の状態に注目する。

 「人間不信の状態で解きほぐせない。まさにこれが貧困の連鎖。だから親になる前に、信頼できる人と出会うことが大切だ」

 玲那や小山の生徒のように、自分のために駆け回る大人に出会えるか。貧困の根を枯らすヒントが、そこにある。


=2014/11/22付 西日本新聞朝刊=

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