ありのままで歩く喜び レインボーパレード 福岡市 多様な性 理解求め600人超

 16日に福岡市で初めて開催された「福岡レインボーパレード2014」。同性愛や性同一性障害など多様な性への理解を求め、600人以上が市中心部を練り歩いた=写真。参加者たちに思いを聞いた。

 13年来の同性パートナーがいる同市出身のまっちさん(45)は、関東から駆けつけた。思春期のころ、「女らしく」というプレッシャーの中で生きづらさを感じていた。高校卒業後に上京すると、ほとんど帰省しなくなった。パレード開催を知ったとき、地方都市も変わり始めていると驚いた。「自分らしく生きられなかった街を、今日はありのままで歩いている」。虹色の旗を羽織り、感慨深かった。「いつかここに、パートナーと一緒に帰って来たいな」

 福岡市内で暮らすげんさん(48)とみぽりんさん(46)は交際5年のゲイカップル。かつらとメーク、サングラス、黒と白のドレスで女装した。カミングアウトしていないから、素顔をさらすことはできない。「でも、参加しないと絶対後悔すると思った」とげんさんは言う。

 「沿道の人たちの笑顔がうれしかった」とみぽりんさん。その中には、ゲイの知人たちの姿もあった。周囲に知られるのを恐れて参加はできないけれど、思いは同じだと感じた。

 10代や20代の若者たちの参加も目立った。鹿児島県在住の蓮君(16)は、女性として生まれたが、今は男子生徒として高校に通う。「こうやってパレードする姿を見たら、同じ悩みを抱えて誰にも言えない人も大丈夫なんだと安心すると思う」

 当事者だけでなく、アライ(ally)と呼ばれる支援者も数多く参加した。家族や友人に加え、外国人やお年寄り、生徒を連れた高校の教員など多彩な顔ぶれだ。

 大分県別府市の男性(40)と妻(36)は娘をベビーカーに乗せて参加した。「見た人がなんだか楽しそう、次は自分も参加したいと思ってくれたらうれしい」と妻。友人の中には、同性愛を隠すことに疲れ、都会へ出て行った人もいる。男性は「みんなが生きやすい社会になればいい。娘にはそんな感覚を持った子に育ってほしい」と願う。

 同性愛者と公表している東京都の豊島区議、石川大我さん(40)は「アライが増えたときに世の中は変わる。福岡のパレードには大きな希望を感じた」と話していた。


=2014/11/25付 西日本新聞朝刊=

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