予報は暖冬 九州寒冬? 低気圧発達、温暖化影響か

 12月に入り、九州7県の平均気温が平年値を下回っている。福岡管区気象台の予報では今冬(12月~2015年2月)は「暖冬」とされたが各地で厳しい寒さが続き、17日には宮崎市で平年より35日早い初雪を観測し山地では積雪も。専門家からは「地球温暖化」による環境変化の影響で、昨年同様、「寒冬」になる可能性を指摘する声も。年末年始に向け外出も増えるこの時季、天候はどうなる?

 気象台によると、12月上旬の平均気温は長崎市で平年値より2・4度下回るなど、九州の他の県庁所在地も1・4~2・0度低かった。18日も熊本県・阿蘇山など九州の5カ所で今季の最低気温を更新した。

 気象台は11月末の予報で、西日本では冬型の気圧配置が弱まるとして、九州の12月の平均気温を「平年並みか高い」と予測。南米ペルー沖の海面水温が上がる「エルニーニョ現象」の影響もあり「今冬は暖冬」と判断していた。

 しかし、現状は「12月にここまで冷え込むとは先月には予想できなかった」という結果に。平年より高い日本海付近の海水温と、上空の強い寒気との寒暖差で低気圧が「近年珍しい」ほど急速に発達したことが要因と分析している。

 一方、福岡大の守田治教授(気象力学)は「地球温暖化が影響し、寒冬になる可能性がある」との立場。

 その仕組みを、順に(1)温暖化で北極圏の氷が解け、海上の気温が上がり大陸のシベリア高気圧が強まる(2)高気圧から吹き出す寒気が南下し、フィリピン沖の高い海水温との「南北の寒暖差」から低気圧のエネルギーが増す(3)日本列島付近が強い冬型の気圧配置となる-と説明する。

 気象台によると、21日夜から寒気が強まるが、23日から年末ごろまでは寒さは落ち着く見通し。日本気象協会九州支社の松井渉気象予報士は「1~2月の気温は平年並みとみられるが、今回のエルニーニョは小規模なので今冬の予測は難しい」としている。

=2014/12/19付 西日本新聞朝刊=

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