タイ国宝の大扉 九博、17年に展示へ

 九州国立博物館(九博、福岡県太宰府市)が、タイ・バンコクの王室寺院ワット・スタットにあった大扉を、2017年春の特別展で展示する準備を始めた。扉は高さ約5・6メートル、幅約2・6メートル、奥行き約0・4メートルの木製の観音開きで、ウサギや小鳥、樹木などの繊細な彫刻に金箔(きんぱく)や漆が施され、タイの国宝に指定されている。すでに収蔵するバンコク国立博物館の内諾を得た。

 ワット・スタットは1807年創建、47年に完成した格式が高い寺院。大扉は仏堂の前後にあり、一部を当時の国王ラーマ2世が彫ったとされ、王室とともに育まれたタイ文化を象徴する文化財だ。九博の原田あゆみ主任研究員(東南アジア彫刻)は「一木を浮き彫りした技術は高く、芸術性、大きさともに東南アジアの彫刻文化の第一級だ」と話す。

 前面の大扉は1959年の火災で一部焼失、バンコク国立博物館に移された。九博はタイ王国文科省芸術局と学術文化交流協定を結び、2013年から焼けて炭化した片側部分の修復作業を支援している。

 17年は日タイ修好130年。九博は両国の仏教文化の違いなどを紹介する特別展を企画。大扉はこれまでで最大の展示物で、輸送方法などを検討している。


=2015/01/15付 西日本新聞朝刊=

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