「立体映像360度」ゴーグル 王塚古墳潜入を疑似体験 九博、きょうから

「ヘッドマウントディスプレイ」を着けると見られる王塚古墳の石室のCG映像(イメージ図) 拡大

「ヘッドマウントディスプレイ」を着けると見られる王塚古墳の石室のCG映像(イメージ図)

目に当てると王塚古墳の石室に入った感覚を味わえる「ヘッドマウントディスプレイ」

 九州国立博物館(福岡県太宰府市)で3日に始まる特別展示で、目に当てると国の特別史跡「王塚古墳」(同県桂川町)内の立体映像が360度に広がり、その場にいる感覚を楽しめる装置「ヘッドマウントディスプレイ」(HMD)が披露される。映像を共同開発した凸版印刷(東京)によると、文化財の映像をHMDで再現し体験できる展示は日本で初めてという。

 HMDは数社が製造しており、九博で披露されるのは同社が開発した厚紙製の簡易型。海女が使うゴーグルに似た形状で、映像を取り込んだスマートフォンを前面に取り付け、レンズを通して画面を見る仕組みだ。同社は九博や東大と、九州にある古墳のコンピューターグラフィックス(CG)を制作、蓄積しており、このHMDに活用した。

 6世紀中頃に造られたとされる王塚古墳は「日本三大装飾古墳」の一つ。内部の石室の壁面に赤や黄など6色で描かれた人や騎馬などの彩色が特徴だが、公開時期は限定される。HMDの映像は石室が前室、後室、石屋形の3区画に分かれ、顔を動かすだけで各区画の全景を見られる。石屋形では石棺に横たわって埋葬者の気分も味わえる。

 自宅でも楽しんでもらおうと、凸版印刷は3月、九博で簡易型を発売する。価格は未定で、パソコンと連動し作動する本格的なHMDの10分の1以下になるという。王塚古墳に加え、スマホに取り込む新たな映像も制作する予定という。

 同社は「どんな場所でも楽しめる没入感たっぷりの映像を体験してほしい」としている。


=2015/02/03付 西日本新聞朝刊=

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