[2015年]政務費ネット公開及び腰 九州の県議会 全国と差も

 地方議員の不適正な支出がたびたび明らかになる政務活動費。議会棟の窓口だけでなく、自宅などでも使途をチェックできるインターネットによる関連資料の公開が、全国の県議会で徐々に普及する中、九州では、佐賀、熊本、宮崎の3県が非公開、ほかの4県も一部公開にとどまっている。大阪府議会では今月、全資料のネット公開を決めるなど「政治とカネ」の透明性を高める動きもみられ、議会の情報公開をいかに進めるか、統一地方選での論戦が注目される。

 「窓口にくれば閲覧できるのにネットで公開する必要があるかな」。ネット非公開を続ける熊本県の県議は不思議そうに語った。全国市民オンブズマン連絡会議によると、ネット公開を導入する都道府県議会は昨年6月時点で、全体の約4割。職員の業務時間外や休日にも閲覧でき、必要なだけ印刷できる利点があるが、非公開の県議会からは「ネットに資料を掲載する作業が煩雑」「あら探しされるのが嫌」などの声が聞かれる。宮崎県議も「(兵庫県の)号泣県議が話題になり、政治とカネへの有権者の関心は感じるが、考えたこともない」と話す。

 ネット公開を導入した県議会でも対象は限定的だ。福岡、大分、鹿児島の各県議会は会派ごとの公開で使途内容も「調査研究費」や「資料購入費」など大枠の額で詳細が分からない。長崎県議会は収支や返還金の総額のみ。いずれの議会も領収書などは非公開だ。

 一方、大阪府議会は今月4日、7月からネット公開を導入するための条例改正案を議員提案し、全会一致で可決した。「政務活動費の不適正な使途が連日報道され、地方議会の信頼が揺らいでいる」というのが提案理由で、領収書や会計帳簿などすべての書類を公開するという。高知県議会も昨年11月、全面公開の方針を決め、九州の県議会との意識の差が際立っている。

 佐賀大の畑山敏夫教授(政治学)は「透明度の高いお金の使い方を求める有権者に対し、政治の側がどう応えるか。ネットは有権者の利便性を高める上で有効な公開手段だ」と話している。


=2015/03/14付 西日本新聞朝刊=

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