「ひとりデート」クスッと笑って 自撮りトリック写真話題

地主恵亮さんが撮影した「彼女にあーんしてもらっている」写真 拡大

地主恵亮さんが撮影した「彼女にあーんしてもらっている」写真

撮影する地主さん

 食べ物を口に「あーん」してもらったり、街中で抱き合ったり。まるで彼女と過ごしているかのようなトリック写真を撮影し、フェイスブックなどインターネット上で公開する。「ひとりデート」発案者の地主恵亮さん(29)=川崎市在住、北九州市出身=に話を聞いた。

 「ひとりデート」の演出は、ちょっとした小道具があれば可能だ。“彼女”の正体はかつらだったり、赤いマニキュアとファンデーションで白く塗った自分の手だったりする。こそこそ撮ると不自然な仕上がりになってしまうため、三脚を駆使し、街中で堂々と撮っている。

 次々に公開される写真は、ネットで話題に。2013年には英紙ガーディアンの電子版で「最も気持ち悪い自撮り写真」に選ばれ、現在は大手飲料メーカーのテレビCMにも出演している。

 「友達も彼女もいない。でも、リア充(現実生活が充実していること)ぶりを投稿でアピールする人たちに対抗したくて」

 女性の銅像とツーショット写真を何げなく撮ったとき、「幸せそうなカップルの写真は1人でも撮れる」と気づいた。研究を重ね、「キスする」「2人で旅行に行く」「結婚式」などさまざまなシチュエーションの写真を撮影。昨年10月には、架空の彼女との出会い、結婚、出産までを描いた「妄想彼女」(鉄人社)を出版した。

 18歳で上京するまで、福岡、鹿児島、大分と九州各地を転々とした。馬が好きで、中学時代は毎週のように小倉競馬場に通い、窓に張り付いて、走る馬を眺めた。高校時代は「休み時間にやることがないからレモンせっけんでひたすら手を洗っていた」という。

 武蔵野美大を卒業後、出版社で働いていたが、部署の閉鎖で仕事を失い、フリーライターに。東京農業大の非常勤講師として、情報発信によるまちづくりをテーマにした講座も教えている。

 「人間、笑っているときって幸せ。写真の種明かしを見て、なんてばかばかしいんだってクスッと笑ってもらえたら」


=2015/03/31付 西日本新聞朝刊=

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