リンパ浮腫 専門治療 福岡市の病院 入院にも対応

たたらリハビリテーション病院のリンパ浮腫センター治療スタッフの三原絵美さん(左)と小川朋子さん。手前に並ぶのは圧迫療法で使うスリーブやストッキング 拡大

たたらリハビリテーション病院のリンパ浮腫センター治療スタッフの三原絵美さん(左)と小川朋子さん。手前に並ぶのは圧迫療法で使うスリーブやストッキング

左脚がリンパ浮腫の患者。リンパ浮腫センターで入院治療を受ける直前の状態 6週間の入院治療終了時。左脚にたまっていたリンパ液が排出されて、患者の体重は約6キロ減り、左脚の膝上回りも85センチから68センチに

 たたらリハビリテーション病院(福岡市東区八田)が、リンパ浮腫を外来・入院で治療する「リンパ浮腫センター」を昨年10月、開設した。がん手術の後遺症などでリンパ浮腫に苦しむ人は多いが同病院によると、入院治療機能まで備える治療施設は福岡県では初めて。

 リンパ浮腫は、何らかの原因で、リンパの流れが悪くなり、腕や脚にリンパ液がたまって起こる慢性のむくみ。各種がんの手術や放射線治療でリンパ管の障害が起きてしまい、それで発症することが多い。

 痛みはないケースが多いが、歩きにくくなったり物が握りにくくなったりと日常生活に支障が生じてしまうことがある。

 治療スタッフの中心は理学療法士の三原絵美さんと、作業療法士の小川朋子さん。2人ともNPO法人・日本医療リンパドレナージ協会(横浜市)の講習会に参加し、治療の技能を高めている。

 治療法は(1)スキンケア(2)用手的リンパドレナージ(手によるマッサージ)(3)ストッキングやスリーブなどを使った圧迫療法(4)圧迫下での運動療法。三原さんと小川さんがこれらの治療法を患者に施すほか、患者自身も自分でできるようになるよう通院・入院中に習得してもらう。

 リンパ浮腫は完治は難しいものの、正しい治療を受け続ければ、むくみを改善させ、維持することはできる。センターは軽度の患者は外来で対応し、重度は入院(1カ月が目安)による集中治療で改善を図る。外来、入院とも公的医療保険が適用される。

 たたらリハビリテーション病院には、緩和ケア病棟もあり、そこに入院したがん患者の多くが、リンパ浮腫に悩んでいたことなどから、センター開設に乗り出した。平田済院長は「リンパ浮腫は医療の世界では軽視され、治療法があることさえあまり知られていない。センターには福岡県内だけでなく、県外からも患者が来ている」と話す。

 予約制。リンパ浮腫センター窓口=092(691)5791。

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 九州では、大分県別府市の国立病院機構・西別府病院も、入院治療機能まで備えた「九州リンパ浮腫センター」を開設している。


=2015/05/08付 西日本新聞朝刊=

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